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【米大統領選】トランプ氏政権公約「中国の不公正、徹底的に正す」 バイデン氏と違い鮮明

21日、米バージニア州で演説するトランプ大統領(ロイター)
21日、米バージニア州で演説するトランプ大統領(ロイター)

 【ワシントン=黒瀬悦成】11月の米大統領選での再選を目指す共和党のトランプ大統領の陣営が発表した2期目の政権公約は、中国に対して貿易や雇用、新型コロナウイルス対策などを中心に厳然と対処していく方針を明確に示し、民主党全国大会で中国の脅威について直接言及しなかった同党大統領候補のバイデン前副大統領との違いを鮮明にした。

 政権公約は、トランプ政権が新型コロナ危機に関し、中国が初動の段階で情報を隠蔽(いんぺい)するなどしたせいで米経済が壊滅的な打撃を受けたとの認識に立ち、これを機に中国による長年の「不公正な振る舞い」を徹底的に正していく方針を改めて打ち出すものだ。

 トランプ氏は23日放映されたFOXニュースの番組で「中国ほど米国から金をむしり取った国はない」と非難。米中が1月に結んだ貿易合意の維持にも関心を失っているとの考えを示し、中国が態度を変えないのなら中国とのデカップリング(経済関係の断絶)を「実行する」と明言した。

 トランプ氏はまた、バイデン氏と中国の関係について「バイデン氏は中国に飼われている。バイデン氏が勝てば米国は中国の持ち物になる。だからこそ中国は私に(選挙で)負けてほしいのだ」と強調した。

 バイデン氏に連なる民主党主流派は、この1年間で中国への態度を以前よりは硬化させたのは事実だ。

 ただ、米情報機関を統括する国家情報長官室は今月7日、「中国はトランプ氏に再選してほしくない」と指摘し、中国が選挙の行方に影響を与える工作を進めていると警告する声明を出しており、バイデン政権が誕生した場合の対中政策には懸念が付きまとう。

 トランプ政権は、同盟諸国に国防費の増額や駐留米軍経費の負担増を要求し、拒否された場合は米軍撤収も辞さない態度を示す一方で、中国やロシアとの「大国間競争」を勝ち抜くための同盟諸国の重要性を繰り返し強調している。

 対するバイデン氏に関しては、同氏に近い民主党のクーンズ上院議員が23日のテレビ番組で「バイデン氏は中国の脅威を明確に認識している」と擁護し、同氏が「中国に対抗する地球規模の同盟ネットワーク構築に関する詳細な計画」を練っていると主張する。

 米議会では中国に厳格に対応すべきだと意見が超党派で強まっており、仮にバイデン氏が当選したとしても議会への配慮などから一気に対中融和に傾くことはないとみられている。

 ただ民主党内では、日本との同盟関係よりも米中主導の国際秩序である「G2」構想に傾斜したライス元国連大使のような、対中認識が甘かった多数のオバマ前政権系の元高官が外交分野で影響力を維持しており、事態は予断を許さないのが実情だ。

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