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モーリシャス沖座礁船の重油抜き取り終了 被害拡大は回避

 モーリシャス沖で座礁した日本の貨物船(lexpress.mu提供・共同)
 モーリシャス沖で座礁した日本の貨物船(lexpress.mu提供・共同)

 【カイロ=佐藤貴生】日本の貨物船がインド洋の島国モーリシャス沖で座礁して重油が流出した事故で、同国政府は12日、船内のタンクに残っていた重油の回収がほぼ終了したと発表した。英BBC放送(電子版)などが伝えた。事故の拡大は回避される見通しとなったが、流出した重油は沿岸一帯に漂着しており、豊かな自然や住民の暮らしへの影響は続きそうだ。

 貨物船は長鋪汽船(岡山県)が保有し、商船三井が運航していた「WAKASHIO」。7月25日にモーリシャス沖で座礁、今月6日から重油が漏れ始めた。積んでいた約3800トンのうち推定1千トンが流出したとみられ、船内に残っていた重油を小型タンカーに抜き取る作業が続いていた。

 ロイター通信によると、沿岸の海は黒く染まり、油にまみれて死んだ魚やカニ、海鳥などが見つかっている。多数の住民やボランティアが海岸を清掃したりバケツで重油をくみだしたりしている。

 サトウキビの葉やペットボトル、人の頭髪などを詰めた手製のオイルフェンスを海上に浮かべて重油の拡散を防ぐ作業も行われており、頭髪を集めるため料金を割り引いている理髪店もあるという。

 現場周辺は重要な湿地保全のためのラムサール条約に指定されていた。モーリシャスは豊かな自然と多様な生物で知られ、主要産業である観光業への打撃は不可避との見方が出ている。経済のほか安全な食料の確保、健康被害なども懸念されている。

 貨物船の乗組員はインド人3人、スリランカ人1人、フィリピン人16人の計20人。現地の警察当局は捜索令状を取り、航海日誌などを押収して捜査を進める方針で、なぜ浅瀬を航行していたかが焦点になりそうだ。AP通信はモーリシャス政府が補償を求める方向で検討していると伝えた。商船三井は11日、社員6人を現地に派遣した。関係当局と協力して事態収拾に取り組むとしている。

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