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世界遺産アヤソフィアは「モスク」 トルコ大統領が地位変更 欧米は反発

トルコ・イスタンブールのアヤソフィア内部に残るキリスト教のモザイク画(中央)とイスラム教の装飾(二つの丸い円盤)=6月9日(共同)
トルコ・イスタンブールのアヤソフィア内部に残るキリスト教のモザイク画(中央)とイスラム教の装飾(二つの丸い円盤)=6月9日(共同)

 【カイロ=佐藤貴生】トルコのエルドアン大統領は10日、最大都市イスタンブールにある世界遺産、アヤソフィアの位置づけを現在の「博物館」から「モスク」(イスラム教礼拝所)に変更した。もともとギリシャ正教の聖堂だったアヤソフィアは、オスマン帝国期にモスクに改造され、トルコの共和国移行後に宗教色が排された建造物。欧米や正教会からは今回の決定に批判が相次いでいる。

 ロイター通信によると、トルコ最高行政裁判所は10日、アヤソフィアをモスク以外に位置づけることは不法だと判断。初代大統領アタチュルク政権下の1935年に「無宗教の博物館」と規定される根拠となった34年の閣議決定を無効だとした。

 エルドアン氏はこの直後、アヤソフィアをモスクに変更する大統領令に署名した。外国人や非イスラム教徒は今後も入場できるとしている。

 イスラム保守層を支持基盤とするエルドアン氏には、新型コロナウイルスの感染拡大で経済が失速するなか、支持を拡大する狙いがある。また今回の決定には、世俗主義を推進した「建国の父」アタチュルクの権威への挑戦という意味合いもある。

 「モスク化」を受け、ギリシャ正教を国教とするギリシャ政府は「トルコとギリシャの関係だけでなく欧州連合(EU)との関係にも影響する選択だ」と非難したほか、米政府も「失望」を表明。ロシアなどの正教会も「和解ではなく分断を促しかねない」と懸念を示した。

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