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ロシア、若者は改憲に否定的 長期政権に不満

国民投票日の1日、モスクワのプーシキン広場で反プーチン大統領のポスターを掲げる人たち(AP)
国民投票日の1日、モスクワのプーシキン広場で反プーチン大統領のポスターを掲げる人たち(AP)

 【モスクワ=小野田雄一】ロシアで1日行われた国民投票は、憲法改正に8割近くが賛成票を投じ、支持率低下に苦しむプーチン大統領にとっては、ひとまず胸をなでおろす結果となった。ただ、若者層を中心に改憲に否定的な意見も強く、長期政権への不満が収まるかは不透明だ。

 プーチン政権は経済低迷や強権統治の長期化などを背景に、政権支持率が過去最低水準の60%程度まで落ち込み、求心力が低下している。国民投票では、改憲の正当性を誇示するため投票率と賛成の割合を高めることを重視。露メディアによると、目標は「投票率60%、賛成70%」だった。

 4月22日に当初予定されていた国民投票は新型コロナウイルス流行で延期を余儀なくされ、政権としては企業の活動制限で失業者や休職者が急増し、国民の不満が強まることも懸案であり、投票実施を急いだ。

 投票の結果は、投票率が68%、賛成が約78%で、ともに目標をクリアした。異例の1週間の期日前投票を設定したほか、憲法に「年金額・社会保障手当の定期的見直し」「神への信仰・祖先への追憶の重視」といった内容を盛り込み、高齢者や貧困層、保守層の取り込みを図った戦略が奏功したとみられる。

 改憲成立により、プーチン氏は2024年の任期満了後も国内で影響力を保持していくための複数の手段を得たことになる。大統領を続投しない場合も、憲法で「公権力機関を調整し、外交・内政方針を定める」との役割が定められた「国家評議会」のトップに就くことも可能だ。

 ただ長期政権への不満はくすぶり、特に若者層には抑圧的手法をとるプーチン体制への拒否感が広がっている。露独立系調査機関「レバダ・センター」の3月の世論調査では、プーチン氏続投を可能にする憲法改正の規定に18~24歳で反対が61%、25~39歳でも56%が反対し、他の世代よりも高い数値を示した。

 また、憲法改正に盛り込まれた社会保障の充実なども、財政難が続く中で確実に実現される保証はない。

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