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「米国対中国でなく、自由主義対権威主義をめぐる懸案」 米下院、対中制裁法案可決

ポンペオ米国務長官(AP)
ポンペオ米国務長官(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米下院本会議は1日、香港に約束されていた「高度な自治」の抑圧に関与した中国当局者や組織、金融機関に対して米政府が制裁を科すことを求める「香港自治法案」を全会一致で可決した。同法案は上院で可決済みだが、下院で一部内容を修正したため上院で改めて採決する。上院でも可決されればトランプ大統領の署名を経て成立する。

 法案は、中国が反体制活動家の取り締まり強化などを目的とする「香港国家安全維持法」を施行したのを受け、米議会として中国の強権的な行動に対抗していく狙いがある。

 民主党のペロシ下院議長は採決に先立ち、下院外交委員会の香港情勢をめぐる公聴会に出席し、国家安全維持法の施行は「香港の『一国二制度』の原則の死を意味する。香港の住民に約束された自由を抹殺するものだ」と非難した。

 下院議長が公聴会で発言するのは異例とされる。

 下院外交委員会では同日、中国の行動を非難するとともに、国連に香港問題に関する特別報告者を設置するようトランプ政権に働きかけを求めることなどを盛り込んだ決議案が提出された。

 一方、ポンペオ国務長官は1日の記者会見で、香港国家安全維持法の施行に「深い懸念」を表明し、香港に対する優遇措置の廃止を進めていく考えを改めて表明した。

 ポンペオ氏はまた、「これは米国対中国の懸案ではない。自由主義対権威主義をめぐる懸案だ」と訴え、同盟諸国などと中国の脅威への対処に向けた「地球規模の連携を築くことが重要だ」と強調した。

 香港自治法案は、香港の「高度な自治」を認めた1984年の中英共同宣言や香港基本法を順守しなかった個人や組織に加え、これらの個人や組織と取引のある金融機関に関し毎年報告するよう国務省に求めた。

 また、大統領に対しては報告の記載対象の資産凍結やビザ(査証)発給停止などの制裁を科すよう求めた。報告された金融機関には米金融機関からの融資を禁じるよう求めている。

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