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環境対策で憲法改正言及 仏大統領、地方選大敗受け巻き返し

フランスのマクロン大統領=パリ(ロイター)
フランスのマクロン大統領=パリ(ロイター)

 【パリ=三井美奈】フランスで28日、統一地方選の決選投票が行われ、マクロン大統領の与党「共和国前進」が惨敗した。環境政党の躍進に押された。マクロン氏は29日の演説で、地球温暖化対策を憲法に盛り込むため、来年までに国民投票を行う可能性に言及した。

 環境政党「ヨーロッパエコロジー・緑の党」は、中部リヨン、東部ストラスブール、南西部ボルドーなど主要都市で、初めて市長を誕生させた。首都パリでは社会党の現職、イダルゴ市長が当選。共和国前進の公認、ビュザン前保健相は3位に沈んだ。

 マクロン氏は2017年の大統領選で、パリなど都市部の有権者の支持を得て当選した。共和国前進はマクロン氏が大統領選を前に結成した新党。今回の地方選で、22年の大統領選に向けた地盤固めを狙ったが、あてが外れた。

 憲法改正の可能性は、29日、マクロン氏が市民会議による環境政策の提案を受けて表明した。この会議は全国で選ばれた150人で構成。地球温暖化対策や生物多様性の保全を憲法に盛り込むよう政府に求めた。マクロン氏は、憲法改正の詳細には踏み込まないまま、「提案に賛成する。国民投票を行う用意がある」と述べた。選挙結果を受け、環境重視の姿勢を打ち出したものとみられる。

 マクロン政権は「フランスの競争力強化」を掲げて財政再建と経済改革を進めてきたが、新型コロナウイルス流行で、医療や環境政策の重視を求める世論が高まり、路線修正を迫られている。

 今回の選挙では共和党出身で、経済改革を担ってきたフィリップ首相が北部ルアーブルの市議選で市長候補として出馬し、59%を得票して勝利した。17年まで同市の市長を務めたフィリップ氏は「当面は現職市長に市政を委ねる」として国政で首相に留任する意向を示すが、地方での地盤固めは「将来の布石」という見方が強い。

 地方選の第1回投票は3月15日に実施。決選投票は新型コロナの影響で延期された。投票率は過去最低の約40%と見込まれる。

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