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中国、香港治安に直接関与 安全維持法の概要判明 「一国二制度」完全に形骸化

 【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会が審議してきた「香港国家安全維持法」案の概要が20日、明らかになった。中国国営新華社通信が公表した。同法が香港の他の法律に優先することや、中国政府による治安維持の出先機関「国家安全維持公署」を新設することを規定している。香港の高度な自治を認めた「一国二制度」を完全に形骸化させる内容で、欧米各国と香港民主派のさらなる反発が必至だ。

 常務委は18日から同法の審議を行い、20日に会議を終えた。法案の審議は今後も続けるとされたが、公表された内容からは、香港での抗議活動の押さえ込みを図る習近平指導部の強硬姿勢が浮き彫りになった。

 法案では、香港の治安維持に中国政府が直接力を振るうことが鮮明になっている。香港国家安全維持法が香港の法律と矛盾する場合には、前者の規定が優先されるとした。中国政府が設ける出先機関「国家安全維持公署」は、国家安全に関して香港政府を監督・指導するなどと明記している。

 同機関と中央の国家機関は、「特定の状態」では香港で直接管轄権を行使するとも規定している。香港メディアによると、全人代常務委で唯一の香港選出委員である譚耀宗(たん・ようそう)氏は「戦争のような極端な状況」を想定していると指摘した。

 香港に「国家安全維持委員会」を新たに設けることも盛り込んだ。同委は、香港政府トップの行政長官が主席を務め、中国政府が任命・派遣する顧問を置く。国家安全に危害を与える犯罪を処理する裁判官を行政長官が指定することや、同法の解釈権は全人代常務委にあることも定めている。

 同法は全人代常務委が制定後、香港で施行される。7月上旬までに成立する可能性が指摘されている。

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