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香港安全維持法 市民に矛先で増す不安 立法会選で“踏み絵”も

デモ隊の制圧に向かう警官隊=香港・旺角(モンコック)の市街地(西見由章撮影)
デモ隊の制圧に向かう警官隊=香港・旺角(モンコック)の市街地(西見由章撮影)

 【香港=藤本欣也】20日に閉幕した中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会で、香港に導入する「香港国家安全維持法」案の初の審議が行われた。香港では市民の基本的人権に制限を加える同法への反発が強く、一部の労働組合や中高校生の団体は同日、ストライキや授業ボイコットに向けた投票を実施した。

 中国国営新華社通信によると、同法案は(1)国家分裂行為(2)政権転覆行為(3)テロ活動(4)海外勢力と結託して国家の安全に危害を加える行為-を禁止している。

 香港で関心を集めているのが、5月28日の全人代で採択された「香港の国家安全法制」に関する決定との違いだ。同決定で(4)は「外国と海外勢力が香港の事務に干渉する活動」が禁止されていた。

 香港メディアは、取り締まり対象から「外国と海外勢力」が外れた点に注目。香港政府に近い星島日報などは、米日欧など国際社会の反発を和らげるための方策との見方を伝えている。

 これに対し同法案では、摘発の矛先が、海外勢力と結託する香港内の個人・組織に向けられた形で、市民の不安感をさらに増す結果となっている。

 公務員を含む約30の新興労組の連合組織と、一部の中高校生の団体は20日、香港国家安全維持法に反対するためスト・授業ボイコットを実施するかの賛否を問う投票を行った。それぞれ賛成票が投票数の6割以上を占めるなどの条件を満たせば、ストやボイコットに向けた準備に着手する。

 一方で9月の立法会(議会)選挙を前に、親中派からは、「国家安全法制の香港導入に反対する候補者は立候補資格を取り消すべきだ」(香港選出の譚耀宗・全人代常務委員)との声が上がっている。香港国家安全維持法をめぐり、立法会選で“踏み絵”を迫る動きが広がる可能性もある。

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