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プーチン露大統領、歴史認識で欧州を批判 米誌に寄稿

プーチン露大統領(ロイター)
プーチン露大統領(ロイター)

 【モスクワ=小野田雄一】米政治外交誌「ナショナル・インタレスト」(電子版)は18日、ロシアのプーチン大統領の論文「第二次世界大戦75年の本当の教訓」を掲載した。「大戦はナチス・ドイツと旧ソ連が引き起こした」との歴史認識を示した欧州議会を批判し、反論する内容。プーチン氏には、ソ連と後継国ロシアが国家の存立基盤としてきた「ファシズムからの解放者・戦勝国」との立場を守るとともに、領土問題を含む戦後秩序を正当化する意図があるとみられる。

 第二次大戦は従来、1939年9月のナチスによるポーランド侵攻が直接的な契機とされ、ナチスと戦ったソ連は「欧州の解放者」と評価される傾向が強かった。しかし欧州議会は昨年9月、「39年8月に不可侵条約と欧州分割の密約を結んだナチスとソ連という2つの全体主義国家が大戦の道を開いた」とする決議を採択。ナチスだけでなくソ連の戦争犯罪も検証する必要性があるとも指摘した。

 決議に対し、プーチン氏は昨年12月、「完全なたわごとだ」と反発。ロシアの立場を論文にまとめる計画を表明していた。

 論文でプーチン氏は「第一次大戦後、欧州はドイツに莫大(ばくだい)な賠償金を背負わせナチスの台頭を招いた」と指摘。英仏を中心に設立された国際連盟はスペイン内戦や日本の中国進出を防げなかったとも述べた。さらに、英仏伊独による38年のミュンヘン会談で、各国がナチスに融和姿勢を取ったことが大戦の「引き金」になったとの認識を示した。

 プーチン氏は「ソ連がドイツと不可侵条約を結んだのは欧州諸国で実質的に最後だった」と主張。同条約締結は一連の国際情勢の帰結にすぎず、「ソ連を非難するのはアンフェアだ」とした。欧州議会の決議は、ミュンヘン会談に一切触れていないとも批判した。

 その上で41年に始まった独ソ戦に関し、「ソ連は多大な血を流し、ナチスの敗北に決定的な貢献を果たした」と評価。対日戦に関しても「完全に(連合国間の)ヤルタ合意に従ったものだった」としたほか、「連合国が日本の軍国主義を打倒した」とした。

 プーチン氏は最後に、大戦後の世界秩序にも言及。国連安全保障理事会の常任理事国5カ国の努力により、第三次大戦が防がれてきたとの認識を示した。その上で、5カ国が持つ拒否権を廃止すれば国連は無力化すると警告した。

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