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北朝鮮軍、開城・金剛山に部隊展開へ 「敵はやはり敵」

16日、北朝鮮が爆破した同国南西部・開城にある南北共同連絡事務所(朝鮮中央通信社提供、ロイター)
16日、北朝鮮が爆破した同国南西部・開城にある南北共同連絡事務所(朝鮮中央通信社提供、ロイター)

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部は17日、韓国との経済協力事業が中断している東部の金剛山(クムガンサン)観光地区と西部の開城(ケソン)工業地区に部隊を展開する方針を明らかにした。韓国の脱北者による金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を非難するビラの散布に対する報復措置の一つ。報道官発表の形で朝鮮中央通信が伝えた。

 2018年の南北軍事合意に基づき、非武装地帯(DMZ)から一部撤去した監視所を再設置するとしたほか、黄海側の砲兵部隊など前線の警戒態勢を引き上げ、軍事境界線付近で軍事訓練を再開する方針も打ち出した。

 同通信は、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が15日に正恩氏に特使派遣を提案する通知文を送ったのに対し、妹の金与正(ヨジョン)党第1副部長が「見え透いた計略がうかがえる不純な提案を許さない」として拒否したことも報じた。18年の南北首脳会談前にも派遣された大統領府の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長と情報機関、国家情報院の徐薫(ソフン)院長を特使にする計画だったという。

 与正氏は17日、談話も発表し、文氏が初の南北首脳会談での共同宣言から20年となる15日の祝辞で南北交流と協力を強調したのに対し、「自己弁明や責任回避」に終始していると嫌悪感を表明。対韓政策に当たる党統一戦線部長も談話で韓国に向けて「敵はやはり敵」だとし、今後、韓国政府との「交流や協力などありえない」と突き放した。

 北朝鮮は16日に韓国との対話を象徴する開城の共同連絡事務所を爆破した。文氏の南北対話の成果を徹底的に否定することで、米国主導の対北制裁路線からたもとを分かたない限り、関係修復などあり得ないと強調する狙いとみられる。国内に向け、韓国を徹底して攻撃する姿勢を誇示し、新型コロナウイルス対応や長期の制裁で不満をくすぶらせる住民らの引き締めを図る意図もうかがえる。

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