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愛娘の抱擁かなわず 横田滋さん死去にやりきれぬ思い 社会部長・中村将

 晩年はパーキンソン症候群を患った。身体は思うように動かなくなっていった。言葉も出ない。好きだった酒も飲めなくなった。ほろ酔いになるといつも冗舌だった。福井県小浜市、新潟県佐渡市、米ワシントン…。拉致被害者家族の方々と会食する機会が何度かあった。湿りがちな周囲を気遣いながら杯を重ねる滋さんの姿には人柄のよさ、やさしさがあふれていた。

 最後に会ったのは2年半ほど前、めぐみさんが帰ってきたら「一緒に東京ディズニーランドに行くのが夢」と教えてくれた。13歳のめぐみさんの姿を思い浮かべていたのだろう。

 拉致される前夜、めぐみさんが滋さんの誕生日プレゼントに贈ったこげ茶の携帯用のくしをずっと大切に持っていた。めぐみさんからの最後の贈り物。「一番つらいのはめぐみです。あの子が一人で苦しんでいるのだから、自分も苦しみを耐え抜かなくてはいけない」

 滋さんの臨終に立ち会えなかっためぐみさんのことを思うと、やりきれない。(社会部長 中村将)

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