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手詰まりの香港 移民熱再び SNS削除の動きも

27日、香港のデモで、取っ組み合いになる警官隊とデモ支援者(ゲッティ=共同)
27日、香港のデモで、取っ組み合いになる警官隊とデモ支援者(ゲッティ=共同)

 【香港=藤本欣也】中国の全人代で28日、香港市民の基本的人権に制限を加える「国家安全法」を香港に導入する方針が決まったことを受け、香港社会では中国への怒りや生活への不安とともに、手詰まり感が広がっている。台湾などへの移民希望者も急増中だ。

 2014年の香港民主化運動「雨傘運動」の元リーダーで、政治団体「香港衆志」幹部の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は同日、記者会見し、「米国の対中制裁として、香港への優遇関税措置が凍結される可能性が高い」と述べ、国際社会による中国への圧力強化に期待を示した。

 香港からの輸入品に適用されている優遇措置がなくなれば、香港は経済的ダメージを受けることになる。とはいえ、中国側が香港の立法会(議会)を無視して国家安全法を導入しようとする中、香港側にそれを阻止する手立ては他にない。

 「今まで享受していた自由や権利が剥奪される感じがする。中国共産党のこうした強引なやり方は香港には合わない」と香港人女性(54)は国家安全法の香港導入に強く反対する。

 最近、若者を中心に市民の間では、VPN(仮想私設網)を利用する動きが広がっている。

 香港は中国本土と異なり、VPNを使わなくても自由にネットにアクセスできる。しかし中国が国家安全法を香港に導入する方針を明らかにした21日以降、VPNのソフトをダウンロードする件数が一気に増えている。香港メディアによると、21日の件数だけで前日の6倍に増加したという。

 「香港でも中国本土並みにアクセスが制限されるかもしれないうえ、VPNを使えばプライバシーの保護に有利だからだ」と香港市民の利用者は解説する。

 フェイスブックなど会員制交流サイト(SNS)上の政治的発言を削除する動きも広がっているという。

 移民の問い合わせも急増中だ。移民斡旋(あっせん)業者の「環球海外物業・投資移民」では22日以降、電話だけで毎日30件以上の問い合わせがある。普段の7、8割増で「半分以上が台湾を希望している。カナダやオーストラリアも多い」という。

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