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国務省監察官の解任、ポンペオ長官の進言で 対サウジ武器売却の調査を問題視か

記者会見するポンペオ米国務長官=4月29日、ワシントン(AP)
記者会見するポンペオ米国務長官=4月29日、ワシントン(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領が国務省のリニック監察官を解任した問題で、トランプ氏は18日、解任はポンペオ国務長官の進言を受けて実施したものであると明らかにした。トランプ氏は国務省のほかにも省庁の監察官を相次いで解任しており、与野党から「政権監視に支障が生じる」などとして、懸念の声が上がっている。

 エンゲル下院外交委員長(民主党)は18日の声明で、リニック氏が解任された理由について、ポンペオ氏が議会の承認を経ず、サウジアラビアなどへの武器売却を決めた経緯を捜査していたことが問題視された可能性がある、との見方を明らかにした。

 ポンペオ氏は昨年5月、イランによる対サウジ攻撃を抑止するためとして、サウジなどに約80億ドル(約8615億円)規模の武器を売却すると表明した。

 しかし、共和、民主両党は、サウジ政府が関与した反体制派記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件など同国の人権抑圧を問題視し、上下両院が売却に反対する決議案を可決。これに対しトランプ氏は拒否権を発動し、売却を実現させた経緯がある。

 リニック氏の解任理由については、ポンペオ氏夫妻が部下の国務省職員らに犬の散歩やレストランの予約などの雑用を命じていた疑いについて調査していたことに、ポンペオ氏が報復したとも指摘されていた。

 これに対しポンペオ氏は米紙ワシントン・ポスト(19日付)に対し、リニック氏が一連の問題や疑惑に関し調査していたとは知らなかったと説明し、解任は「政治的報復ではない」と強調。同氏を解任したのは「国務省(の立場)を損ねる行為をしたためだ」と述べたが、詳細には言及しなかった。

 トランプ氏は、ウクライナ疑惑の内部告発を議会に報告し、同氏の弾劾訴追への道を開いたとされる情報機関担当のアトキンソン監察官を4月に解任。今月には新型コロナウイルス対策に関し、検査キットや防護用具の深刻な不足を指摘した厚生省のグリム監察官を解任している。

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