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香港政府、基本法の解釈変更 中国の介入常態化へ

中国共産党に批判的な論調で知られる香港紙「アップル・デイリー」の創業者、ジミー・ライ氏(中央)が当局に逮捕され、連行された=4月18日、中国・香港(AP)
中国共産党に批判的な論調で知られる香港紙「アップル・デイリー」の創業者、ジミー・ライ氏(中央)が当局に逮捕され、連行された=4月18日、中国・香港(AP)

 【香港=藤本欣也】香港で民主派の主要メンバーらが一斉に逮捕される中、今度は一国二制度の形骸化を加速させる事態が起きている。香港政府が基本法(ミニ憲法)の解釈を変更し、中国当局による香港への介入が事実上合法化された。今後、中国の介入が常態化するのは確実で、民主派は激しく反発している。

 発端は、立法会(議会)での民主派議員の議事妨害だった。立法会の内務委員会では、民主派の抵抗で昨年10月以降、委員長を選出できない状態が続いている。民主派の目的は、中国国歌を侮辱する行為などを禁じる「国歌法」の早期成立を阻止することにある。

 これに対し、中国政府で香港政策を担当する「香港マカオ事務弁公室」と、中国政府が香港に置く出先機関「香港連絡弁公室」が先週、「議員の職責を果たせ」などと民主派に圧力をかけ、対立が激化した。

 民主派は「基本法に反して香港の事務に介入した」と反発した。基本法22条には「中国政府所属の各部門は、香港特別行政区が管理する事務に干渉できない」と定められているためだ。

 しかし香港連絡弁公室は17日、香港マカオ事務弁公室と香港連絡弁公室は「中国政府を代表して香港の重大な問題について監督権を行使できる」組織であり、単なる「中国政府所属の部門」ではないと主張。22条の制約を受けないとの見解を打ち出した。19日には香港政府もこれを事実上追認し、中国当局が合法的に香港の問題に介入する道が開かれた。

 香港メディアによると、香港政府は従来、香港連絡弁公室などは22条の影響下にあるとの解釈を示していた。政府報道官も18日の時点では、これまでの解釈を繰り返していたものの、19日未明に解釈を突然変更し、中国側の見解に合わせるドタバタ劇を演じた。

 民主派の立法会議員22人は19日、中国側に盲従する香港政府を非難する声明を発表。民主派の陳淑荘議員は20日、「中国の介入は強まるばかりだ。香港は『北京治港』(中国当局による香港統治)の状況になった」とコメントした。

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