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新型コロナ「終息に1年超」の見方も 拡大速度SARSの360倍

新型コロナウイルス(オレンジ色)の電子顕微鏡画像=米国立アレルギー・感染症研究所提供
新型コロナウイルス(オレンジ色)の電子顕微鏡画像=米国立アレルギー・感染症研究所提供

 新型コロナウイルスの世界での累計感染者数が100万人を突破したのを受け、オーストラリア政府の最高医学責任者を務めるマーフィー氏は3日、実際の感染者は500万~1000万人に達している可能性があると指摘した。途上国で十分な検査態勢が整っていない事情があるためだ。

 世界保健機関(WHO)の関係者も最近の本紙取材に、「新型コロナが完全に終息するには1年以上の時間を要する恐れがある」と分析し、感染者は今後も増加するとの見方を示した。

 世界の感染者数は2月初頭に1万人を超えており、約2カ月間で100倍に増えたことになる。3月に入ってからは6日に10万人、26日に50万人、29日に70万人と加速度的に増えてきた。とりわけ欧米での感染が急拡大している。

 英国で感染症を研究する専門家は「欧米では、感染者の急増に対して医療現場の対応能力が限界に達しており、感染者や死者がさらに増えていく悪循環に陥っている」と話す。

 世界での致死率が6%強であるのに対し、イタリアでは約14%、スペインでは約12%と高い。社会の高齢化や医療崩壊も高致死率の要因とされる。WHO関係者は「(欧州の)感染のピークは1~2カ月先になる」と予測している。

 2002年11月に発生が確認された重症急性呼吸器症候群(SARS)は、アジアを中心に約5カ月間で累計約2800人に広がった。新型コロナ感染者は、同程度の期間でSARSの約360倍に膨れ上がった計算になる。SARSには03年7月の終息宣言までに約8100人が感染、約770人が死亡した。

 中東呼吸器症候群(MERS)は12年9月にWHOに報告され、中東地域など27の国・地域に広がった。感染者は累計で約2500人にとどまるが、致死率は約34%と高い。

 1910年代に世界で猛威を振るったスペイン風邪では、当時の世界人口の25~30%に当たる約5億人が感染し、4千万~5千万人が死亡したと推計されている。(ロンドン 板東和正、科学部 松田麻希)

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