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コロナ緊急事態 各国はどう動いているか

外出制限も効果確認されず

■英国

 英国政府が3月23日に全土で外出制限を開始してから1週間余りが経過した。目立った感染抑制の効果はまだ出ておらず、国民が平時の生活に戻れるようになるには半年を要するとの見方も出ている。

 ジョンソン首相は23日のテレビ演説で、生活必需品の購入や、1日1回の運動、社会に必要不可欠で自宅ではできない仕事などを除いて外出を禁止する措置を少なくとも3週間実施すると発表。必需品ではない衣料品店や家電用品店といった商店のほか、図書館などの施設も閉鎖させるとした。その後、違反者に警察が罰金を科すことなどを定めた「緊急事態法」も成立した。

 感染症を研究するロンドン衛生熱帯医学大は、外出制限を実施しなければ1人の感染者から2・6人に感染していたが、制限後は0・62人に低下していると推定する。ただ、外出制限を開始してからも国内の感染者数が2万人以上増加しており、現在のところは「感染が抑制された効果は確認されていない」(感染症の英専門家)。英政府首席科学顧問のバランス氏は30日、外出制限の効果が感染者数の減少などという目に見える形で表れるには「2~3週間かかる」と予測した。

 英医療・保健当局のハリーズ副首席医務官は29日、外出制限について、成果が出る兆候があると説明した上で、「(制限が解かれるまでは)約6カ月間かかる可能性がある」とした。(ロンドン 板東和正)

医療体制危惧し13億人封鎖

■インド

 インドでは新型コロナウイルス拡大阻止のため、3月25日から21日間のロックダウン(都市封鎖)に入った。13億人が対象となる大規模な封鎖だ。医療体制が未成熟なことから、一度拡大すると歯止めがかからない懸念があり、モディ政権は神経をとがらせている。

 封鎖下では、食料品店や銀行など生活に必要な店舗以外は閉鎖され、事務所や工場、建設現場も休業となった。食料の買い出しなどを除き外出も禁止。電車や地下鉄など公共交通機関も原則として止まっている。

 モディ首相は「経済的な影響はあるが、人命を救うことが最優先だ」とロックダウンの意義を強調した。経済協力開発機構(OECD)によると、インドの2017年の人口1千人当たりの病床数は0・5で、日本(13・1)やドイツ(8・0)などと比較して、大きく差がある。爆発的感染拡大に耐えられる医療体制は整っていない。

 現在、ロックダウンの最大の影響出ているのは雇用面だ。産業が止まり、大量の労働者が職を失った。人口の約十分の一にあたる1億3600万人に影響が出るという試算もある。

 一方、出稼ぎ労働者が農村部に帰省する動きがでており、ウイルス拡散につながる恐れも指摘される。経済への打撃を覚悟してロックダウンに踏み切ったにもかかわらず、感染封じ込めは見通せないインド。モディ氏は29日、社会の混乱を謝罪しつつ「これしか方法はない」と理解を求めた。(シンガポール 森浩)

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