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米大統領選 米経済界もサンダース氏阻止に期待

妻(右)と演説会場に到着した民主党のサンダース上院議員=3日、バーモント州エセックス・ジャンクション(AP)
妻(右)と演説会場に到着した民主党のサンダース上院議員=3日、バーモント州エセックス・ジャンクション(AP)

 【ワシントン=塩原永久】「国民皆保険」実現や化石燃料から脱却する「グリーン・ニューディール」を掲げる民主党急進左派、バーニー・サンダース上院議員(78)が米大統領選の民主党候補指名争いで勢いを持つことを米経済界は懸念する。サンダース氏が主張する改革は医療保険業界や石油大手などの企業利益を脅かすためだ。同氏の躍進で関連業界の株価は下落し、投資家の警戒感も浮き彫りになった。

 「トランプ米大統領は気候変動が『でたらめ』だというが、彼こそが『でたらめ』そのものだ」

 サンダース氏が2月29日、南部バージニア州の集会でそう話すと、支持者が気勢を上げた。非営利法人勤務の女性(27)は「グリーン・ニューディールなど、誰も果たせなかった改革を実現できるのは彼だけ」と目を細めた。

 とりわけエネルギー企業が神経をとがらせるのは、サンダース氏が地下の頁岩(けつがん=シェール)層から石油などを採掘するフラッキング(水圧破砕法)禁止など厳しい環境規制を目指すことだ。米国をエネルギー大国に押し上げたシェール革命の基盤技術だけに、米石油協会は先月末、禁止されれば10年間で7兆ドル(約750兆円)の経済損失が生じるとの試算をまとめ、「(大統領選の)候補が提案するとは衝撃だ」(ソマーズ会長)と訴えた。

 「国民皆保険」の実現も看板政策だが、民間保険の撤廃を前提とする構想には、向こう10年で30兆ドル以上の負担増になるとの試算もある。このほか公立大学の無償化や、学生ローンの債務免除といった政策をめぐり、金融業界などの警戒感が高まっている。

 米株式市場では、サンダース氏が候補指名争いでリードすると、同氏の急進的な政策の対象となった業界の株が売り込まれる現象もみられる。ロイター通信によると、西部ネバダ州で同氏が勝利した翌営業日、医療保険関連株の指数が大きく下げた。

 「民主社会主義者」を標榜(ひょうぼう)するサンダース氏は「反資本主義的だ」と批判される。もっとも、同氏が民主党候補となった場合、民主党穏健派や無党派層から得票できずトランプ氏に敗れるとの観測も根強い。

 景気対策に熱心なトランプ氏を好む投資家からは、トランプ氏再選への期待から「サンダース氏に民主党候補になってもらいたい」との声も出ている。

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