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【環球異見】新型肺炎とクルーズ船 隔離2週間は疫学的な悪夢

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から下船する人々=2月21日、横浜市鶴見区(萩原悠久人撮影)
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から下船する人々=2月21日、横浜市鶴見区(萩原悠久人撮影)
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 ただ、一連の米紙の報道には、後出しの結果論という側面があるのも否めない。日本政府が、発熱やせきなどの症状がある人にウイルス検査を行い、陽性の人は医療機関で治療し、残りの人は14日間船内待機してもらう方針を決めたのは、ウイルスの潜伏期間を考慮して新たな感染を防ぐ狙いだった。また、これだけの大人数を収容できる施設を急いで確保することは不可能でもあった。ダイヤモンド・プリンセスは船籍が英国で米国の船会社が保有していることから、国際法上の管轄権との関係で、日本政府にできることにも限りがあったとされる。

 米疾病対策センター(CDC)は、船内の感染者が60人を超えた8日の時点で米国人乗船者に宛てた手紙で「客室にとどまるのが最も安全」と説明していた。米国務省も11日付文書で「退避に向けた努力が必要な段階ではない」としていた。だが、その後1週間とたたずに感染者は400人を超え、米政府は方針を転換。自国民退避のためのチャーター便派遣に踏み切ったのだった。

 米CNN(電子版)は19日、CDCが出した、日本政府の決断を称賛しつつも「船内での感染拡大を防ぐ方策が不十分だった」とする声明を報じた。また、「専門家ではない官僚が取り仕切り、感染対策が不十分で怖かった」とする、検査で乗船した日本の感染症専門家の見方も伝えた。船内待機者から死者も出た結果は、重く受け止めなければならない。(佐渡勝美)

□カンボジア クメール・タイムズ

■道義的責任に基づく入港許可

 中国寄りの姿勢を鮮明にするカンボジアのフン・セン首相は、日本、フィリピン、タイなどが入港を拒んだクルーズ船「ウエステルダム」の寄港を受け入れた。政府は「感染者はいない」と判断したが、その後に感染者がいたことが判明。下船した乗客は既に世界に拡散しており、カンボジアは称賛から一転、批判の的となった。

 地元メディアはそうした事情は脇に置き、感染者がいる可能性のあった船の入港許可は「フン・セン氏の英断」であり「人道主義の成果」と持ち上げる。

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