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離脱派と残留派、埋めがたい溝 EU離脱、英国民なにを思う

ロンドンの国会議事堂周辺に掲揚された英国旗。英国は加盟国として初めてEUを離脱する=31日(共同)
ロンドンの国会議事堂周辺に掲揚された英国旗。英国は加盟国として初めてEUを離脱する=31日(共同)

 【ロンドン=板東和正】31日に欧州連合(EU)離脱を迎える英国では、2016年の国民投票から離脱を支持していた英市民が喜びを爆発させた。一方で、いまだにEU残留を訴える市民の姿も目立ち、EU離脱派との「埋めがたい溝」は残ったままだ。 

 「今日は、英国の『独立記念日』だ。この瞬間を待ちわびていた」

 ロンドン在住のマーク・ラインさん(40)は31日朝、そう言って満面の笑みを浮かべた。ラインさんは、離脱の是非を問う国民投票で、税制などでEU規制に縛られた状態を脱して英経済を活性化させたい思いから、離脱を支持。だが、メイ前政権でEUと合意した離脱協定案が英議会で承認を得られなかったことから、約3年半の間、離脱が実現せず「もう絶対に無理かと絶望していた」という。

 英メディアによると、離脱派の市民は31日夜、英国会議事堂周辺で、大規模な集会を開催する。巨大スピーカーを運び込み、改修工事中の英国会議事堂の大時計(愛称ビッグベン)の鐘の音を再現し、歴史的瞬間を祝うという。

 だが、残留を支持する英市民たちは離脱を受け入れられない様子だ。

 100人近くの残留を訴える市民が1月30日昼、国会議事堂周辺に集結し、離脱に道筋をつけたジョンソン首相を口々に非難した。

 西部ウェールズから来たという女性(63)は「ボリス(ジョンソン首相)が英国を壊した」と書かれたプラカードを掲げた。そこには、嘘をついて鼻が伸びたピノキオにジョンソン氏を例えたイラストが描かれていた。女性は、ジョンソン氏が現状のEUとの経済関係を今年12月末まで継続する「移行期間」中に、EUとの自由貿易協定(FTA)を締結できると主張していることについて「大嘘だ」と批判。「交渉が頓挫すれば(経済が混乱する)合意なき離脱の恐怖に再びおびえることになる」と憤った。

 英調査会社ユーガブが1月24~26日に約1600人の有権者を対象にした調査では「離脱は正しい」との回答が40%だったのに対し、「間違っていた」との意見は47%だった。離脱派と残留派の対立は今後も続き、「国内分断」は解消されそうにない。

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