PR

ニュース 国際

【環球異見】ローマ教皇訪日 仏紙「したたか外交」 米紙「高齢押し11カ国歴訪」

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は11月24日、教皇が長崎での演説で「核抑止力」を否定したことに「前任者たちよりも一段と踏み込んだ」と説明。「反核のメッセージは、教皇の3日間の日本滞在の目玉となった」とした。

 教皇の発言の背景には、世界の核軍縮が進展していない現状があるとし、長期にわたって膠着(こうちゃく)状態にあるイランや北朝鮮の核問題や、トランプ米政権がロシアとの中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄したことなどを列挙。米国の「核の傘」の下にある日本についても、被爆者が求める核兵器禁止条約に署名していないと言及した。

 また同紙(電子版)は23日の記事で、82歳と高齢の教皇が今年に入り日本を含めて11カ国を訪問したことを詳報し「教皇の声が世界各地の多くのナショナリスト(国粋主義者)の感情に押されているようにみえる時代に、(各国訪問は)教皇の危機感を表している」と強調した。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルも25日の記事で、「抑止の目的でさえ、核を放棄するよう求め、大量破壊兵器を管理する多国間合意が衰退することで起きる新たな軍拡競争について警告した」と紹介した。

 一方、ニューヨーク州グロバーズビル市の地元紙ザ・リーダー・ヘラルド(電子版)は27日の社説で「核兵器は非道徳」などと語った教皇について「教皇の発言は理想を反映したもので、現実ではない」と批判した。同紙は「核武装国の指導者には、武器やミサイルを持つことで他国よりも優位に立つと考える者もいる」とし、「『非道徳』は、それらの政策に影響を与える言葉ではない」と指摘。また広島、長崎への原爆投下についても触れ「おそらく、日本人が抵抗を続けていれば、原爆投下よりも多くの死者を出す結果になっただろう」と主張。教皇の日本での非核化発言は、原爆投下を正当化する世論が根強く残る米国の本音も浮かび上がらせた。(ニューヨーク 上塚真由)

関連トピックス

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ