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【めぐみさんへの手紙】「なぜ救えないのか」募る思い 横田滋さん、早紀江さん

横田めぐみさんが拉致前日にプレゼントしてくれた櫛を手に思いを語る父の滋さん(右)=平成28年11月、川崎市内
横田めぐみさんが拉致前日にプレゼントしてくれた櫛を手に思いを語る父の滋さん(右)=平成28年11月、川崎市内
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 めぐみちゃん、こんにちは。日本はとても厳しい夏の暑さが過ぎ行き、秋の気配を感じます。11月15日であなたが北朝鮮に拉致されてから42年となります。冷え込みが強まり、冬が近づくこの季節は、豪雪に埋もれた厳冬の北朝鮮が心に浮かび「なぜ救えないのか」と、悔しさが募ります。拉致事件は進展への希望があるように見えながら、なかなか局面が開かず、胃がきりきりと痛む毎日です。めぐみたちすべての拉致被害者が懸命に望みをつなぎ、日々生きていることを思い、必ず全員が祖国の土を踏む日が来ることを信じて祈り続けています。

父親にくしをプレゼントした翌日に姿消す

 先月、あなたは誕生日を迎え、55歳になりましたね。明るい少女だっためぐみちゃんが今、どのような姿なのか。もはや、想像もつきません。42年前、あなたの13歳の誕生日を、お父さん、双子のきょうだいの拓也、哲也と祝ったときは、これほど壮絶な人生が待ち受けているとは、思いもよりませんでした。

 同じ年の11月14日、今度は、めぐみちゃんがお父さんの45歳の誕生日を祝い、茶色のくしをプレゼントしてくれましたね。その翌日、あなたは姿を消しました。台所で楽しく、たわいのない会話を交わした「普通の日々」が、いかに幸せだったか、身にしみます。

 「なぜ、めぐみが拉致されなければならなかったのか」「なぜ、守ってあげられなかったのか」と、ひたすら苦しみました。その答えは今も見つかりません。

 北朝鮮の無慈悲な国家犯罪により連れ去られた拉致被害者、そして家族は今、この瞬間も、苦しみの煉獄(れんごく)の奥底で、祈り、救いを待っているのです。

 拉致事件は、北朝鮮が一方的に連れ去った被害者を親きょうだいの元へ帰す、という人として当たり前のことをすれば、解決するのです。決断するのは、北朝鮮の最高指導者です。

自宅近くの海を家族と眺める小学6年の横田めぐみさん(左から2人目)。この約1年後に北朝鮮工作員に拉致された=昭和51年8月、新潟市内
自宅近くの海を家族と眺める小学6年の横田めぐみさん(左から2人目)。この約1年後に北朝鮮工作員に拉致された=昭和51年8月、新潟市内
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 心をまっすぐに自らのありようを見つめ、決断すれば日本、北朝鮮、世界に平和と幸福が訪れるのです。その道筋を導き出すべく日本の政府、政治家、官僚の皆様も全身全霊をささげていただきたいと願います。

 日本は最近、災害が相次ぎました。多くの方が亡くなり、家を失い、深く傷ついています。新しい令和という時代の中で、一日も早く皆様の傷が癒やされ、希望に満ちあふれた日々が切り開かれますよう、祈ります。高い壁を乗り越え、日本がきっと前に進むと、希望を持っています。

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