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仏大統領訪中 「EU外交」担う インド太平洋で対立も

  【パリ=三井美奈】フランスのマクロン大統領は4日、3日間の中国訪問を開始した。米中摩擦が続く中、フランスが欧州連合(EU)の牽引(けんいん)役として貿易、地球環境対策などで中国との協力を深める狙いがある。中仏はインド太平洋の安全保障で対立が表面化しており、緊張含みの訪中となった。

 訪中にはEU欧州委員会で通商担当となるホーガン委員が同行。5日には、上海で中国国際輸入博覧会の開会式に出席する。4日はドイツのカーリチェク教育・研究相も合流し、3人で独仏企業と懇談。対中政策でEUの結束を示す。

 マクロン氏の訪中は大統領就任以来、2度目。仏大統領筋は「今回の訪中は中仏、中EUの両関係が焦点」としている。

 マクロン氏は、中国を「競争相手」とみなすEU新方針の唱道者だ。この方針は今年3月、中国の習近平国家主席による欧州歴訪に合わせて打ち出された。中国が「一帯一路」構想を掲げて東欧諸国や債務国ギリシャ、ポルトガルに投資攻勢をかけ、EUを「分断」することにクギを刺した。習氏の訪仏中、マクロン氏はメルケル独首相、ユンケル欧州委員長を招き4者会談を行い、フランスがEU外交の主導役であることを印象付けようとした。

 今回の訪中では、中国市場へのEU企業のアクセス改善を要求し、農産物や航空分野で仏企業の中国進出を促す構え。訪中には約40の仏企業関係者が同行した。

 一方、中仏関係のしこりとなっているのが、フランスが掲げるインド太平洋戦略。マクロン氏は「覇権があってはならない」として、日本、インド、オーストラリアとの安保協力で「対中包囲網」の構築を進める。南シナ海では、米国の「航行の自由」作戦に同調して仏艦船を派遣。今年4月には台湾海峡でフリゲート艦を航行させ、中国から抗議を受けた。

 地球温暖化対策、イラン核問題などで米欧が対立する中、マクロン氏は「中国には毎年行く」と宣言し、中国との対話重視の姿勢を示している。香港で続くデモについては「暴力の回避と対話」を求めるEU方針に準じ、単独で立場を表明するのを避けている。

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