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米トルコ、シリア停戦合意 5日間でクルド勢力退避

トルコ南東部のシリア国境。トルコ軍による砲撃による火柱が上がっていた(AP) 
トルコ南東部のシリア国境。トルコ軍による砲撃による火柱が上がっていた(AP) 

【カイロ=佐藤貴生】米国のペンス副大統領は17日、訪問したトルコの首都アンカラでエルドアン大統領との会談後に記者会見し、トルコが5日間にわたり隣国シリア北部への軍事攻撃を停止することで両国が合意したと述べた。この間にトルコが設置を計画している「安全地帯」から、同国が敵視している少数民族クルド人の民兵組織を撤退させるとしている。

 ペンス氏は米軍がクルド人民兵の安全な撤退に向け作業を始めたと述べた。トランプ米大統領はツイッターに「大きなニュース」が届いたと投稿し、多くの人命が救われるとしてエルドアン氏に謝意を示した。

 ただ、シリアのアサド政権軍やその後ろ盾のロシア軍はトルコ国境周辺に展開し、複数の町や空軍基地などを支配下に置いたもようで、事態が沈静化するかは不透明だ。

 米・トルコ両国は会談後、共同声明を発表。中東のメディアによると合意は13項目にわたり、トルコの軍事作戦の停止に伴い、米国は14日に発表した対トルコ制裁を取り消す。また、「安全地帯」はトルコ空軍が管理するとし、クルド人民兵組織の重火器の回収や前線拠点の無力化などを進めるとしている。

 クルド人主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)の幹部は合意を受け入れる意向を表明。ただ、トルコのチャブシオール外相は「これは停戦ではない」と述べて事態の推移を注視する考えを示した。

 トルコは、国内の独立を目指す非合法武装組織「クルド労働者党」(PKK)の分派だとしてSDFを敵視。米政権がシリア北部から軍を撤収する方針を示し、9日に軍事作戦を開始した。シリア国境に沿って長さ480キロ、幅30キロの「安全地帯」を設置し、トルコ国内のシリア難民200万人を帰還させる方針を示していた。

 SDFは、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の掃討で共闘した米軍の撤収表明を受け、敵対するアサド政権軍を支配地域に招き入れる異例の合意を交わした。

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