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トルコ、米の言質引き出しクルド攻撃準備 

トルコのエルドアン大統領=10月7日、セルビア(ロイター)
トルコのエルドアン大統領=10月7日、セルビア(ロイター)

 【カイロ=佐藤貴生】トランプ米政権がシリア北部へのトルコによる軍事侵攻に干渉しない方針を示したことで、同国のエルドアン政権は、安全保障政策上の自由度を高めることに成功した。トルコは、米国との間で合意しているシリア北部の「安全地帯」確立に向け、敵対する少数民族クルド人勢力への大規模攻撃を準備しているもようだ。

 トルコが攻撃対象とするのは、シリア北部を勢力圏とするクルド人主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)だ。トルコは、自国の非合法武装組織「クルド労働者党」(PKK)の分派として敵視してきた。

 SDFは、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の掃討で米国と手を組み、支配地域を拡大。トルコにとっては、隣接する地域にISとは別の「テロリスト」が拠点を築いたに等しい。

 SDF排除を主張するトルコと、衝突の発生を望まない米国が、当面の妥協策として8月に合意したのが、シリア北部の国境沿いを非武装化する「安全地帯」構想だった。トランプ政権が今回、トルコの行動に「関与しない」との言質を与えたことで、トルコは今後、安全地帯を確立する名目で本格的な軍事行動に出る可能性が高い。

 これによりトルコは、SDFとPKKの分断を図るとともに、トルコに逃れているシリア難民200万人を安全地帯へ帰還させる計画とされる。難民の大半はクルド人とは民族が異なるアラブ系のため、この帰還事業には、もともとクルド人が多い国境一帯の人口分布を塗り替え、SDFを弱体化させる狙いがある。

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