PR

ニュース 国際

【特派員発】カナダ東部・スミスフォールズ 上塚真由 大麻合法化1年、カナダはどう変わった

 大麻工場の住所は「1ハーシー・ドライブ」。かつて米チョコレート最大手「ハーシー」の工場があったためだ。町は1960年代から「オンタリオ州のチョコの首都」と親しまれてきたが、ハーシーは2008年に撤退。ショーン・パンコウ町長は「雇用が失われ、税収は下がり、人々は活力や希望を失った。工場地帯によくある取り残された町だった」と話す。

 廃虚だったチョコレート工場跡地を利用して、キャノピー・グロースは14年にすでに合法だった医療用大麻の製造を開始。昨年からは嗜好用の製造も始め、現在はチョコレート工場の雇用数の2倍以上の約1400人が働く。カナダで年内に大麻成分入りの加工物が解禁になるのを見据えて飲料の製造工場が完成、大麻成分入りのチョコレートの製造ラインも整った。パンコウ氏は「この地にチョコレートが戻ってくるのは感慨深い。10%だった失業率は4%ほどに回復し『大麻の町』となって住民は自信を取り戻した」と語った。

◆生涯経験率4割超え

 カナダのトルドー首相の大麻合法化政策の目的は、流通の透明化にある。生産や販売を行政の許可を受けた業者に限定することで、未成年者の使用を防ぎ、闇市場で取引する犯罪組織の資金源を断つことを狙いとする。

 合法化前からカナダ社会では大麻が広く浸透しており、当局の調査では、17年の時点で、15歳以上の約16%が3カ月以内に大麻を使用したと回答。大麻の生涯経験率は40%を超える。これに対し日本の生涯経験率は1・4%という調査があり、取り巻く環境は大きく異なる。薬物規制に詳しいオンタリオ州ブロック大のダン・マレック教授は、「カナダでは01年に医療用大麻が解禁となり、一概に有害とはいえないという機運が高まった。長年の取り締まりでも使用者減少にならず、税収増加など全面合法化の利点が多く議論されるようになった」と指摘する。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ