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米本土奇襲も可能なSLBM 正恩氏、国内に誇示狙う

新型のSLBM「北極星3」型の試射=2日、北朝鮮(朝鮮中央通信=朝鮮通信)
新型のSLBM「北極星3」型の試射=2日、北朝鮮(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は今年5月以降、新型兵器を相次ぎ試射してきた。ロシア製短距離弾道ミサイル「イスカンデル」をモデルに開発したとされる新型から「超大型放射砲(多連装ロケット砲)」と称した事実上の短距離弾道ミサイルなど、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と推定される2日に発射したミサイルを含め、5種前後に上るとみられる。

 ベトナムでの2月の米朝首脳会談の物別れ後、何かに追われるかのように試射のたびに現場に駆け付ける金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の姿からは焦りもにじむ。

 北朝鮮メディアは7月、金氏が新たに建造された潜水艦を視察し、「東西が海のわが国で潜水艦の作戦能力は国家防衛力の要だ」と述べたと報じた。潜水艦の建造拠点である東部の新浦(シンポ)などでSLBM試射に使うとみられるはしけが衛星で捉えられるなど、試射準備の兆候も確認されてきた。

 今回のミサイルがSLBMの「北極星」系列で、新型なら日本を射程に収める中距離弾道ミサイルに相当する。トランプ米大統領が容認してきた短距離ミサイルの試射とは次元が異なる。SLBMの実戦配備に至れば、潜水艦で米本土に近づいての奇襲攻撃も可能になるからだ。

 金氏立ち会いの下、前回9月10日に行った超大型放射砲の発射では、一部試射に失敗したと分析され、金氏も追加実験の必要性に言及していた。2月の米朝首脳会談物別れ後、北朝鮮内部でも対米非核化交渉への不満がくすぶってきたとされ、対米協議に入っても新兵器実験を継続する姿勢を国内に向けて誇示する必要に迫られていたといえる。

 金氏は今回の発射で、自国防衛目的と主張する兵器の開発が、韓国が主な標的だった「短距離ミサイル」にとどまらないと米国を含む内外に宣言した形だ。

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