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【アメリカを読む】トランプ支持者が集結 「異性愛者パレード」で左右の対立浮き彫り

 主催団体の幹部は極右団体とのつながりが指摘されており、パレードの旗振り役として先導車に乗ったのは、極右の論客として知られるマイロ・ヤノプルス氏。ヤノプルス氏は5月、憎悪をあおる極右思想を掲げたとしてソーシャルメディアの利用を禁じられた人物だ。

新たな政治宣伝手段?

 一方で当日、警察官と衝突するなどして過激さが目立ったのは、抗議者側だった。パレードの参加者をはるかに超える数千人の抗議者が沿道で「白人至上主義者は去れ!」「恥を知れ!」などと罵倒。目出し帽やバンダナの覆面で顔を覆った若者の姿も多く、パレードの参加者の旗を奪うなどして、もみくちゃに。記者がカメラで撮影していると、抗議者の集団から飲み物が飛んできた。

 最終的に一部の抗議者は、パレード側を警護する警察官と対峙。道路で座り込みを行ったり、警察官に激しく抵抗したりして30人以上が拘束された。

 反ファシズムを標榜する極左過激集団のメンバーの姿もあったが、顔面を隠した黒ずくめの若者たちに話を聞いてみると、多くは特定の左派団体には所属していない大学生や会社員という。道路に座り込みをして警察官に催涙スプレーを浴びせられた20代の白人男性は「警察は極右の味方だ。あり得ない」と憤った。

 「私は異性愛者として攻撃されたこともないし、差別されたことはない。なぜパレードが必要なのか。彼らは、とっぴな行動で注目を集めて社会の憎悪をあおりたいだけだ」

 沿道で抗議していた高校教師のホイットニー・ニールセンさん(33)が語ったように、「ストレート(異性愛者)パレードという名を使った、極右団体の新たな宣伝活動」(米メディア)との見方が強い。ただ、ボストンで起きた騒動は極右と左派の対立の深さや、米社会で居場所がないと訴える人々の姿も浮き彫りとなった。

 ニューヨークのクイーンズ区からパレードに参加したパトリック・ラマさん(56)は、「トランプ支持者であることを地元で明かすと攻撃の対象になってしまうので、ひっそりと生活している」と語る。コネティカット州から参加した50代の白人男性は、自身のフェイスブックで人工妊娠中絶を禁止すべきだと書き込んだところ、左派の若者が自宅まで抗議にやってきたことがあるとも明かした。

 男性は「リベラル化が進みすぎて、自由な発言が許されない社会になっている。恐ろしいが、これが今の米国だ」と吐き捨てた。(ニューヨーク支局 上塚真由)

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