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香港デモ「リーダーなし」支えるのは…ネットで情報拡散 

香港北部・元朗区の商業施設で21日夜、白服の集団がデモ参加者らを襲撃した事件に対して抗議する集会が行われた(森浩撮影)
香港北部・元朗区の商業施設で21日夜、白服の集団がデモ参加者らを襲撃した事件に対して抗議する集会が行われた(森浩撮影)
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 【香港=森浩】香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を発端とした抗議活動が続く香港。特徴的なのが会員制交流サイト(SNS)などインターネットを通じた情報の共有だ。抗議集会の情報やデモ隊制圧の様子が即座に共有されているほか、抗議運動の歌も拡散している。リーダー不在とされる抗議デモを支えているのはネットの力ともいえそうだ。

 「取り戻せわが香港を」

 現在、ほとんどの抗議集会で参加者が合唱する「香港に栄光あれ」の一節だ。歌詞は自由の尊さや、一丸となって香港の主権を守ることを訴えている。10日に香港で開催されたサッカーのワールドカップ(W杯)予選の際には、試合前に多くの香港サポーターが中国国歌「義勇軍行進曲」ではなく、この歌を合唱した。

 作詞作曲は地元ミュージシャンの「トーマス」という若者で、本名は分かっていない。クラシックの楽曲や軍歌を参考にして制作したとされる。ネット上に詞と曲が投稿されると、他の利用者が合唱バージョンを作成。8月末以降、動画共有サイト「ユーチューブ」経由で一気に拡散し、抗議活動の象徴となった。

 一方、抗議活動の予定の多くは、通信アプリ「テレグラム」でやり取りされる。開催直前になって詳細が流れ、各地で突然、集会が発生することも少なくない。20日夜にデモに参加したウォンさん(20)も帰宅中に「テレグラム」で知った情報がきっかけだった。「いつでもデモに参加できるよう顔を隠すマスクは持ち歩いている。誰が発信しているのか分からないが、SNSの情報ですぐに動いている」と話した。

 SNS上では、警官隊によるデモ制圧の場面が瞬時に共有され、政府への怒りや不信感を増幅させることにもつながっている。民衆運動でのネットを通じた情報拡散は、2010年末から中東や北アフリカで起きた「アラブの春」などから注目され始めたが、スマートフォンの普及で完全にその流れが定着したといえそうだ。

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