PR

ニュース 国際

【ソウルからヨボセヨ】元皇族・李方子妃の記憶

 日本の外務省系の公益財団法人「日韓文化交流基金」の第20回基金賞に韓国の古美術商「古穏堂」の主人、鄭夏根(チョン・ハ・グン)さん(68)が決まった。鄭さんは日本の皇族から韓国の李(イ)王家に嫁がれた李方子(バンジャ)妃(1901~89年)が残された書画や焼き物など遺作や遺品の収集家で、これまで2回、その作品展を自費で開催し方子妃の顕彰に尽くしてきた。来週、ソウルで授賞式がある。

 今年は方子妃が亡くなられて30年。李王家の最後の皇太子・李垠(ウン)殿下と結婚されたのが日韓併合から10年後の1920(大正9)年で、来年はご成婚100年にあたる。歴史的にいえば「日韓融和のための政略結婚」だったが、方子妃はつらく厳しい歴史の重みによく耐えられ、戦後は障害者福祉活動に献身され韓国国民に慕われた。30年前の葬儀には日本の皇族も参列され、中心街での伝統的な“王朝葬礼”を多くの市民が温かく見送った。

 鄭さんの遺作コレクションは商売抜きのもので「日韓双方で忘れ去られつつある李方子妃のことを記憶にとどめるため」といい、来年はぜひ日本で作品展を開催したいという。李方子妃についてはいまなお日韓双方に記念団体も記念事業もない。鄭さんは「実に残念なことだ。自分のささやかなコレクションがその役に立てればいいのだが…」とも。(黒田勝弘)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ