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トランプ氏、エタノール輸出へ懸命 対中余波…再選へ農家にアピール

12日、記者団に対し発言するトランプ米大統領=ワシントン(ゲッティ=共同)
12日、記者団に対し発言するトランプ米大統領=ワシントン(ゲッティ=共同)

 トランプ米政権がバイオ燃料エタノールの輸出先確保に必死だ。原料のトウモロコシを生産する農家は同氏の重要な支持基盤。貿易戦争の影響で対中輸出が止まった余剰分を日本やブラジルに売り込み、再選を目指す来年11月の大統領選に備える狙いがありそうだ。(ワシントン・住井亨介、平田雄介)

 米国にとって中国は2016年の輸出量で17%を占める3番目に大きなエタノール市場。しかし、貿易摩擦が過熱する中で中国がエタノールに関税を課した結果、米エネルギー情報局によると対中輸出は18年4月以降止まっている。

 日本は8月下旬、米国産の余剰トウモロコシを大量購入することを首脳会談で約束。対米貿易交渉の大枠合意を得る上での取引材料にしたとみられるが、トランプ氏は「米国の農家は幸せだ」と上機嫌だった。

 こうした状況を、親米派を自認するブラジルのボルソナロ大統領も関係強化の好機とみたようだ。ロイター通信などによると、ブラジルは2日、輸入エタノールに対する20%の関税を猶予する無税枠を、従来の年間60万キロリットルから75万キロリットルに拡大すると明らかにした。

 米再生可能燃料協会(RFA)によると、ブラジルは米エタノールの最大の輸出先だ。2018年には全体の3割を占める約194万キロリットルが輸出された。新たに無関税枠が拡大されることで、主に米国のトウモロコシ由来のエタノールが恩恵を受けるとみられる。

 米国とブラジルは貿易協定の締結に向けて交渉しており、ブラジル側には主要産品である砂糖の対米輸出拡大の期待もありそうだ。

 エタノールとトウモロコシの生産量全米1位は中西部アイオワ州。二大政党が大統領候補を選ぶ党員集会を全米で最初に開く州として知られ、その後の論戦への影響が大きい。16年大統領選ではトランプ氏が勝利したが、その前の2度の大統領選は民主党のオバマ前大統領が制した「スイング・ステート(揺れる州)」でもある。

 エタノール政策で「巨大パッケージ」があるとツイッターで表明したトランプ氏の一手をトウモロコシ農家も注目している。

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