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香港で31日に大規模デモ 香港政府「緊急法」発動も

警察が拘束したデモ隊に性的嫌がらせをしたことに、抗議する香港の人々=28日(ロイター)
警察が拘束したデモ隊に性的嫌がらせをしたことに、抗議する香港の人々=28日(ロイター)

 【香港=藤本欣也】逃亡犯条例改正問題をめぐり混乱が続く香港で31日、香港政府と中国政府に対する大規模な抗議デモが行われる予定だ。香港政府が一連の混乱を収拾するため、通信や集会を制限できる「緊急状況規則条例」(緊急法)を発動するとの観測が広がっており、民主派や若者たちは対決色を強めている。31日のデモを機に、香港・中国当局が厳しい対応に乗り出す可能性がある。

 今回は香港島の中心部から、中国政府の香港出先機関、香港連絡弁公室までのデモ行進が予定されている。警察当局は29日、民主派団体が申請したデモ行進を許可しないことを決めたが、民主派などは強行する構えだ。7月21日にはデモ隊が同弁公室の建物を包囲し、中国の国章に黒い液体をかけるなどして中国側が激しく反発した。

 31日のデモは、5年前の2014年8月31日に、中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会が下した決定に対する抗議活動の意味合いもある。

 香港のミニ憲法「香港基本法」の解釈権を有している常務委はこのとき、17年に行われる香港行政長官選について事実上、親中派以外の立候補者を排除し普通選挙を骨抜きにする措置を決定。これに対し、若者たちが「真の普通選挙」の実現を求めて抗議活動を始め、「雨傘運動」(14年9~12月)に発展した。

 緊急法をめぐっては、香港政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官が今月27日の記者会見で、「あらゆる香港の法律を使って混乱を収める責任がある」と発言したことから民主派や若者たちの間で一気に警戒が広がった。

 緊急法は英植民地時代の1922年に制定されたもので、行政長官とその諮問機関、行政会議が「緊急事態」と判断した場合、立法会(議会)の審議・決定を経ずに、「公衆の利益にかなう規則」を定めることができるとしている。デモなどの呼び掛けに利用されているインターネットなどの通信や、報道、集会、移動の自由などが幅広く制限できるとされる。

 民主派は「香港の自由を奪うもので戒厳令に等しい」と強く反発しており、31日のデモでも導入阻止を訴える計画だ。緊急法ではなく、集会や外出などを禁止できる「公安条例」を発動するとの観測もある。

 香港紙、明報は緊急法について、中国当局が人民解放軍や武装警察を投入する前の「中間的な方策」との見方を紹介している。

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