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【国際情勢分析】ペルシャ湾「有志連合」で日本は外国船を守れるか

ペルシャ湾「有志連合」の作戦範囲
ペルシャ湾「有志連合」の作戦範囲

 米政府が唱えるイラン沖・ホルムズ海峡などでのタンカー護衛に向けた有志連合の結成に時間がかかっている。構想の中身が今ひとつ明確にならないことに加え、米国と対立するイランとの関係を悪化させるのは避けたいという各国の懸念も背景にありそうだ。

 有志連合の結成を、ダンフォード米統合参謀本部議長が「検討している」と表明したのは7月9日。その後、ワシントン(19日)、フロリダ州タンパ(25日)、中東バーレーン(31日)と3回の説明会が開かれたが、8月中旬を過ぎても結成には至っていない。

 これまでに明らかになった有志連合の内容は、「海洋安全保障構想」という名称と、「センチネル(番人)」という作戦名、活動海域をペルシャ湾、ホルムズ海峡、オマーン湾、バベルマンデブ海峡、紅海とし、参加国が相互調整などを通じて自国船舶を保護するという大枠だ。

 参加を表明したのは英国とバーレーン、オーストラリア。韓国とイスラエルが協力の方針を示す一方、ドイツやインドのように不参加を表明した国もある。6月に米国とイランの仲介外交を試みた日本政府は対応を慎重に検討している。

 一方で、日本国内には、1980年代のイラン・イラク戦争時のタンカー危機や91年の湾岸戦争時に金銭面での支援のみを行ったことで「血をカネで購うのか」と国際社会の批判を浴びた苦い教訓から、有志連合への積極的な参加を求める強い声がある。

 そんな中、政策シンクタンクの日本国際問題研究所(JIIA)が8月9日に都内で開いた有識者による緊急座談会で、有志連合への参加に際して考慮すべき課題が検討された。

 この場で、日本船主協会の大森彰常務理事は、安倍晋三首相がイラン訪問中の6月13日に日本企業運行のタンカーが何者かに攻撃を受けるという事件はあったが、その後は「由々しき事態にはなっていない」と指摘した。船長たちの「イラン・イラク戦争や湾岸戦争のときの方が今より危険を感じた」という声も紹介され、自衛隊前統合幕僚長の河野克俊氏も「今すぐどうのという差し迫った危機にはない」との現状認識を示した。

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