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親権剥奪、刑事罰適用…ロシア当局、強硬姿勢強める モスクワ市議会選抗議デモ

27日、モスクワで市選管の不正疑惑に抗議し特殊部隊に拘束される男性(タス=共同)
27日、モスクワで市選管の不正疑惑に抗議し特殊部隊に拘束される男性(タス=共同)

 【モスクワ=小野田雄一】9月に予定されるモスクワ市議会選(定数45)をめぐる不正疑惑への一連の抗議デモで、ロシア当局がデモ参加者らへの強硬姿勢を強めている。モスクワの検察当局は8日までに、男児(1)を連れてデモに参加したとされる両親から親権を剥奪する手続きを開始。警察当局は参加者らを2千人規模で拘束し、刑事罰の適用も拡大させている。デモの沈静化を狙った当局側の強権的手法にデモ側は反発を強めており、事態の推移は予断を許さない状況だ。

 モスクワ市検察当局は6日、7月27日に行われた無許可デモに1歳の男児を連れて参加し、男児の命を危険な状態に置いたとして、両親からの親権剥奪をモスクワの裁判所に請求したとする声明を発表した。

 声明によると、両親は無許可デモに参加中、男児を第三者に手渡した。この行為は子供の保護を両親に義務付けたロシアの法律に反し、親権剥奪の理由になるとしている。子供を連れていた他のデモ参加者についても捜査を進めるとした。

 露メディアによると、両親の弁護人は「男児を手渡した相手は近親者で、男児に危険はなかった。両親はデモ参加者ではなく近くを通りかかっただけで、違法行為もなかった」と検察側に反論。今後、裁判所が審理して判断する。

 警察当局も圧力を強めている。7月中旬以降に毎週行われているデモには、これまでに計数万人が参加したとみられ、警察当局は秩序維持などの名目で計約1700人を拘束したと発表。露人権団体は拘束者数を2千人以上としている。

 警察・検察当局は従来、拘束者には原則的に罰金や短期収監などの行政罰で対応してきた。しかし事態の沈静化を狙う当局側は無許可デモを「暴動」とみなし、より罰則の重い刑事罰を適用する姿勢を強めている。露メディアによると、既に約10人が刑事事件として立件され、有罪の場合は2~8年にわたって収監される可能性があるという。

 モスクワ市議会選をめぐっては、反体制派の活動家ら10人以上が、候補者登録に必要な有権者の署名5千人分を市選管に提出したものの、市選管は署名の偽造を理由に登録を却下。反体制派の立候補を阻止するために有効な署名が故意に無効にされた疑いが指摘され、立候補を却下された活動家らの呼びかけで抗議デモが続いている。

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