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FRBは“トランプ介入”に屈したのか 利下げ決定

 もっとも、トランプ氏が仕掛けた中国との「貿易戦争」のあおりで、企業が先行きを警戒して投資を控えているのは事実だ。中国の経済にも、米国の制裁関税の爪痕が出ており、アジア新興国への波及も懸念される。FRBが景気減速リスクを摘み取る利下げに出たのは、景気拡大を維持する「保険としての意味合い」(パウエル氏)が強い。

 一方、トランプ政権の関税乱発に端を発した貿易摩擦の悪影響に、FRBが対処せざるを得なくなったともいえる。今後は追加利下げの有無や頻度が焦点となるが、いやが応にも“トランプ劇場”に巻き込まれたFRBは、引き続き見通しの効かない米通商政策に振り回されそうだ。

 結果的に政権の意向に沿った利下げをFRBが決めたことについて、サマーズ元財務長官は米CNBCテレビで、「政治圧力に基づいた決断だと認識されれば(FRBなどに)最重要の信頼が犠牲になる」と述べて、懸念を寄せた。

 トランプ氏は以前、0・5%の利下げを求めていると伝えられたこともあったが、サマーズ氏は0・5%の下げ幅について、景気が底堅い現状では「正気の沙汰ではない」と指摘した。だが、米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループの統計では、実際に今回のFOMC直前まで、0・5%の下げ幅を見込む投資家が少なくなかった。

 投資家は今後もトランプ氏の発言を重ね合わせ、金融政策を予想しようとするだろう。FRBの独立性を保つ上で、パウエル氏は、政権幹部による“口先介入”のリスクを無視できなくなっている。

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