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【北朝鮮ミサイル】トランプ米大統領につけ入る金正恩氏…着々と軍拡進め米国との“対等”交渉狙う

北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射を受け、ソウル駅でテレビニュースを見る韓国の人々=25日 (AP)
北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射を受け、ソウル駅でテレビニュースを見る韓国の人々=25日 (AP)

 北朝鮮による25日の短距離ミサイル発射からは、5月の短距離弾道ミサイル発射を問題視しない態度をみせたトランプ米大統領につけ入って、米国の強い反応を招かない範囲で軍備増強を着々と進めようとする金正恩朝鮮労働党委員長の狙いが浮かぶ。

 北朝鮮国営メディアが23日に配信した写真には、潜水艦の巨大な船体をバックに自信ありげに幹部らに話す金氏の姿があった。今回のミサイル発射地点から遠くない日本海岸の新浦(シンポ)造船所で建造中の、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を3発搭載可能な3000トン級の新型とみられる。

 金氏は、潜水艦は国防の要だと指摘し、「国家防衛力を引き続き頼もしく育成すべきだ」と強調した。

 極秘プロジェクトのはずの完成前の潜水艦を公開するのは極めて異例だ。金氏には手の内を一部さらしても怠りなく軍備増強を進めている姿を内外に顕示する必要があった。一つは2月の米朝首脳会談の物別れで表面化した軍部の不満を鎮める目的だ。もう一つは、非核化交渉の再開を前に、トランプ政権に国防問題では一歩も譲歩しない姿勢を見せつけるためだ。

 短距離弾道ミサイル発射は打って付けの宣伝材料といえ、今回も金氏自ら試射に立ち合った可能性が高い。軍備増強の様子を公然と示し、米国との交渉は“対等な立場”で臨む「軍縮協議」だと意義付けようとする思惑もうかがえる。

 北朝鮮外務省報道官は16日、米韓が米朝両首脳の公約を守らず、8月に合同軍事演習を行おうとしていると非難する談話を発表した。自国の行為は防衛目的であり、米韓演習は北朝鮮の「占領」を狙ったものだとの主張を振りかざし、今後の対米交渉で演習の完全中止を迫る可能性が高い。(ソウル 桜井紀雄)

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