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トルコの露製S400導入 米への反発背景に

 トルコがロシア製防空システム「S400」の導入を決め、関連機器のトルコへの輸送が始まった。北大西洋条約機構(NATO)加盟国のトルコがロシアからの兵器購入を決めた経緯を、Q&Aで解説する。

 Q トルコはなぜ米国の兵器を導入しないのか

 A 米側の意向も影響している。2003年に首相に就任したエルドアン大統領はトルコが自前の防空システムを持っていないことを懸念し、米側に地対空ミサイル「パトリオット」の供与を求めた。しかし、オバマ前米政権はミサイル技術の移転に難色を示し、供与を拒んできたとされる。トランプ大統領は「公平でなかった」と前政権に批判的な半面、「非常に困難な状況」とも述べ、対応に苦慮してきた。

 Q トルコはどんな国と交渉してきたのか

 A 11年に隣国シリアで内戦が始まり、危機感を強めたトルコは防空システム導入を目指し、パトリオットを製造する米防衛大手レイセオンや欧州企業などと協議した。その結果、13年には価格面の優位性などから中国企業と交渉すると発表したが、NATO加盟諸国から批判を浴びるなどして交渉は15年に中断。中国側は技術移転に応じなかったともいわれる。

 Q ロシアからの導入にも批判が出ている

 A トルコは15年、ロシアの戦闘機が領空侵犯したとして撃墜し、関係は過去最低レベルに落ち込んだ。だが、16年のクーデター未遂事件で大量拘束に乗り出したエルドアン政権を欧米諸国は一斉に批判。トルコはロシア接近にかじを切り、両国は劇的に関係を修復した。トルコはシリア内戦でも独自に和平協議の場を設けて対露関係を強化する一方、米国とは内戦での少数民族クルド人の扱いをめぐり対立を深めた。同じNATO加盟国として、トルコの国益に関わる問題で要請に応じない米国への強い反発がS400導入の底流にある。(カイロ 佐藤貴生)

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