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【ASEAN見聞録】90歳イメルダ夫人の誕生会に2500人 「マルコス王朝」復権の兆し

7月3日、マニラで催された90歳の誕生日パーティーで笑顔をみせるイメルダ夫人(フェイスブックに掲載された動画から)=ロイター
7月3日、マニラで催された90歳の誕生日パーティーで笑顔をみせるイメルダ夫人(フェイスブックに掲載された動画から)=ロイター

 フィリピンで半世紀以上前に独裁政治を敷いたマルコス元大統領の妻、イメルダ・マルコス氏の誕生パーティーが開かれ、出席者が食中毒となるハプニングがあった。図らずも注目されることになったのは90歳になったイメルダ氏の“集客力”だ。実に2500人が詰めかけ、誕生日を祝っていた。不正蓄財で批判を浴びたマルコス元大統領だが、一族の存在感は健在。子供や孫も着実に政界に進出しており、栄華を誇った「マルコス王朝」は復活しつつある。(シンガポール 森浩)

■260人が次々と体調不良で病院に

 食中毒が起きた誕生パーティーは3日、首都マニラ近郊で開かれた。鶏肉料理やゆで卵を食べた出席者のうち約260人が腹痛や嘔吐(おうと)といった症状を訴えて病院に搬送された。パーティーはそのまま続行されたという。

 衛生管理当局は「黄色ブドウ球菌に由来する毒素」が検出されたと指摘。「食べ物を用意した人が手を洗わなかった可能性がある」としている。

 パーティーそのものはイメルダ氏やマルコス家の支持者が企画しており、マルコス家は自らが主催したものではないと主張したが、長女で上院議員のアイミー氏らが患者らの病室に赴くなど対応に追われた。

 フィリピン紙「インクワイアラー」(電子版)はコラムで騒動をこう表現した。「人々は祝福のために集まったが、最後はめまいと吐き気に見舞われた。マルコス独裁政権そのものだ」。今回のパーティーが、新しい時代の到来を約束しつつも、独裁に至ったマルコス政権を暗示しているという指摘だ。

■積み上がった不正蓄財「世界2位」

 マルコス氏は、1968年に政権を掌握したが、独裁政治を進め、反政府活動家、学生などへの拷問、虐殺などの人権侵害が展開された。経済低迷と政情不安を招いた結果、86年の「ピープルパワー(民衆の力)政変」で失脚。亡命先の米ハワイで89年に死亡した。

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