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G20に集う首脳たちが抱える、それぞれの「事情」

 日本や米国のような自由や民主主義を旨とする国家から中露のような強権国家まで、20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)には多様な国の首脳たちが集まる。首脳会議や2カ国、3カ国間といった首脳会談が開かれる大阪は、各国のリーダーにとり国内外に向けて自らの指導力をアピールする格好の舞台となる。(加納宏幸)

 世界最強の経済力をバックに関税の引き上げを武器に貿易交渉を優位に進めようとする米国のトランプ大統領(73)。「タリフマン」(関税男)を自称するトランプ氏が見据える会談相手はもちろん中国の習近平国家主席(66)だ。

 「中国は10カ月にもわたり米国に関税を払い続けている」。トランプ氏は今年5月、米国が昨年7月に中国からの輸入品に対する第1弾の追加関税を発動して以来、中国を苦しめ続けていると強調した。

 追加関税は輸入品の価格上昇を招き、米国の消費者の負担となる。それでもトランプ氏が「タリフマン」ぶりを誇示するのは、中国の不公正な貿易慣行を是正する目的自体は支持されているからだ。米CBSテレビの5月の世論調査では、米国民の62%が中国に貿易政策を変えさせる努力に好意的で、共和党支持層に限ると84%に跳ね上がった。

 ただ、米中協議が決裂し、トランプ氏が表明した約3000億ドル(約32兆円)分の追加関税が発動されれば逆風となりかねない。同調査で追加関税が短期的に経済にマイナスになると答えたのは49%。来年の大統領選で同氏の再選阻止を狙う民主党候補も米中首脳会談の行方を見守っている。

 トルコの最大都市イスタンブール市長再選挙の与党敗北で国内での威信が低下しているエルドアン大統領(65)、サウジアラビア人記者殺害で同盟国である米国の議会からも厳しい目を向けられているサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(33)は米国との関係改善に加え強権イメージの払拭を狙う。

 2021年の辞任を表明したドイツのメルケル首相(64)は、5月の欧州議会選敗北を受けて連立政権で一翼を担う社会民主党(SPD)党首が辞任し、連立与党がぐらつく中での来日となる。

 英国のメイ首相(62)は欧州連合(EU)離脱を成し遂げられないまま辞任表明して7月の保守党党首選を待つレームダック状態にあり、欧州の首脳としては東京も訪問するフランスのマクロン大統領(41)の存在感が際立つことになりそうだ。

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