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27日にも「合意違反」へ イラン、核合意で

原子力発電所を訪問したイランのロウハニ大統領=2015年1月(AP)
原子力発電所を訪問したイランのロウハニ大統領=2015年1月(AP)

 【カイロ=佐藤貴生】イランが2015年の核合意をめぐり、低濃縮ウランの貯蔵上限が規定を超えるとした期限が27日に迫り、米国だけでなく欧州からも懸念を示す声が出ている。イラン側では25日、アラグチ外務次官が「わが国だけが一方的に合意を順守する理由はない」と述べた。別の高官は来月上旬、重大な合意違反に着手する見通しも示唆。最高指導者ハメネイ師への制裁を発表したトランプ米政権への対抗姿勢が鮮明となっている。

 イランの原子力エネルギー当局者は今月中旬、27日にも濃縮度3・67%以下のウランの貯蔵量が300キロを超えると述べた。核合意の規定を破ることを意味し、フランスのルドリアン外相は25日、「イランの違反行為は重大な誤りとなる」と警告した。

 核合意ではイランの規定順守とともに欧米が経済制裁を解除することが決まった。しかし、トランプ米政権が離脱して制裁を再開。欧州側でも企業が対イラン取引継続に消極的で、合意履行は難しいのが実情だ。冒頭のアラグチ次官の発言は、こうした欧州の情勢が念頭にあるとみられる。

 一方、イラン最高安全保障委員会のシャムハニ事務局長は25日、「核合意の合意履行レベルを下げる新たな一歩」に7月7日から踏み出すと述べた。

 具体的な内容は明らかでないが、ロウハニ大統領は5月8日、欧州側にイランとの経済取引を維持するとの保証を求め、「60日以内」に実現できなければ3・67%を超える濃縮度のウラン製造を始めると表明していた。

 イランは濃縮度20%のウラン製造能力を有しているとされ、これは核兵器に使われる90%以上の濃縮技術に近いとされる。製造するウランの濃縮度を上げれば欧州でイランへの非難が高まることは確実で、イランの国際的孤立が深まることも予想される。

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