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中国漁船「当て逃げ」でフィリピン猛反発 「故意なら断交」

中国に抗議するデモ=19日、マニラ(AP)
中国に抗議するデモ=19日、マニラ(AP)

 【シンガポール=森浩】南シナ海でフィリピン漁船が中国漁船と衝突した“事故”が発生し、波紋を広げている。フィリピン側は海に投げ出された中国漁船が「乗組員を救助しなかった」として批判。断交の可能性すらちらつかせて抗議した。ドゥテルテ政権誕生以来、蜜月とされた中比関係は南シナ海をめぐってすきま風が吹くが、新たな火種が生まれた格好だ。

 衝突が発生したのは9日。フィリピン側の説明によると、南シナ海のリード堆(中国名・礼楽灘)周辺に停泊していたフィリピン漁船が中国漁船と衝突し、沈没した。フィリピン漁船の乗組員22人が海に投げ出されたが、中国漁船はそのまま立ち去ったという。乗組員はその後、ベトナム漁船に救助された。

 フィリピンは衝突に敏感に反応し、ロレンザーナ国防相は「中国の漁船とその乗組員の行為は野蛮だ」と救助に当たらなかったことを批判。パネロ大統領報道官は13日の記者会見で、衝突が故意だった場合には中国との断交もあり得るとの考えを示した。

 リード堆周辺について仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)は2016年、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあるとの判断を示した。中国側は仲裁裁判所の判断を受け入れておらず、近郊で中国船の航行や漁船の操業が続く。

 ロイター通信によると、駐比中国大使館は衝突の事実は認め、中国漁船は救助を試みようとしたが「突然、7、8隻のフィリピン漁船に包囲された」ため、自らの安全確保のため現場を離れたと説明した。中国外務省の陸慷報道官は17日の会見で「偶然」と繰り返し、故意ではなかったことを強調した。

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