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習近平氏が訪朝前に異例の寄稿 「新たな仲裁役」をトランプ政権に誇示

 【ソウル=桜井紀雄】中国の習近平国家主席は20、21両日に北朝鮮を国賓として訪問するのを前に、19日付朝鮮労働党機関紙、労働新聞への寄稿で、朝鮮半島問題の対話による政治的解決や金正恩(キム・ジョンイル)党委員長の経済集中路線を支持し、地域の平和や安定のため、「積極的に寄与する」と表明した。膠着(こうちゃく)した朝鮮半島問題への積極的関与を事前に予告し、トランプ米大統領との会談で主導権を握る狙いとみられる。

 中国国家主席が訪朝に先立ち、北朝鮮メディアを通じて立場を明らかにするのは異例。習氏は1面に掲載された寄稿で、北朝鮮だけでなく、米国を念頭に関係国と「意思疎通と調整を強化し」、朝鮮半島問題に関する対話と協議が進展するよう「共同で」取り組む意思を前面に打ち出した。

 北朝鮮と「地域の恒久的な安定を実現するための遠大な計画を共に作成する用意がある」とも言及した。

 習氏は28、29日に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせ、トランプ氏との会談を予定している。米朝非核化交渉が停滞し、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の北朝鮮への影響力が低下する中、米側に金氏の意向を伝達する「新たな仲裁者」として存在感を示す意図がのぞく。対北カードで米国との貿易交渉を優位に進める戦略もありそうだ。

 金氏にとっては最大の“後ろ盾”の支持を誇示して自らの路線を正当化し、2月の米朝首脳会談の物別れで生じた国内の不安を払拭する思惑がうかがえる。

 習氏は今年が中朝国交樹立70年に当たるとし、「国際情勢がどう変わろうと、親善・協力関係を発展させるという中国の立場は変わり得ない」と強調。金氏が経済発展に総力を集中する新たな戦略的路線で成果を収めることを「断固支持する」と表明した。北朝鮮側の「合理的な関心事」の対話解決を支持するともし、非核化には米側がまず制裁緩和など相応の措置を取るべきだという北朝鮮の主張への同調をにじませた。

 両国が合意した複数の協力事業を履行し、文化や体育、観光などで交流と協力を拡大するともした。

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