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原油価格上昇が懸念 海上物流に乱れも

 13日、ホルムズ海峡付近で攻撃を受け、オマーン湾で煙を上げるタンカー。2隻が攻撃を受けたが、いずれのタンカーかは不明(国営イラン放送提供・AP)
 13日、ホルムズ海峡付近で攻撃を受け、オマーン湾で煙を上げるタンカー。2隻が攻撃を受けたが、いずれのタンカーかは不明(国営イラン放送提供・AP)

 日本のタンカーが攻撃を受けたホルムズ海峡は、世界で海上輸送される原油の3割が通過する、エネルギーの大動脈だ。日本は原油輸入量の約9割を中東に依存しており、そのほとんどはホルムズ海峡を通る。日本の“生命線”が突きつけられた脅威に、関係者は警戒を強める。

 経済産業省によると、平成30年度の日本の原油輸入量は1億7704万キロリットル。ホルムズ海峡を通らざるを得ないサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、カタールなどの中東各国が主要な取引先だ。液化石油ガス(LPG)も中東に大部分を依存している。

 一方で、ホルムズ海峡をめぐっては過去にも被害が相次いでいる。22年7月には航行中の商船三井の原油タンカーが爆発とみられる衝撃で損傷、今年5月にはサウジアラビアが自国のタンカーが攻撃を受けたと発表した。

 ホルムズ海峡は、大型船が通過できる深さがある幅数キロの海域に、世界中のタンカーが行き来する。その重要性から外交の材料にもたびたび利用されている。今年に入ってからも、米国との関係が悪化したイランは封鎖をちらつかせた。

 先行きの原油供給不安が広がり、13日の東京商品取引所では、中東産原油の先物の夜間取引で1キロリットル当たりの指標価格が一時3万8990円を付け、日中取引の清算値(株価終値に相当)から860円上昇した。

 足元の国内ガソリン価格は、4週連続で値下がりしている。だが、経産省幹部は、「事件を受けたマーケットの過剰反応も懸念材料だ」と、今後の価格の動きに神経をとがらせる。

 原油価格の上昇は、原油由来のナフサ(粗製ガソリン)を原料とする日本の石油化学産業にも影響を及ぼしかねない。三菱ケミカルホールディングス(HD)は「状況を注視したい」と警戒を強める。

 今後は周辺海域の航行も難しくなるとみられ、海運による物流に乱れが生じる可能性も出てきた。商船三井は現場周辺を回避して運航するよう、同社が運航する船舶に指示した。

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