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「逃亡犯条例」改正案とは 「一国二制度」事実上崩壊の懸念

「逃亡犯条例」改正案の撤回を求め、立法会周辺の道路を埋める人たち=12日、香港(共同)
「逃亡犯条例」改正案の撤回を求め、立法会周辺の道路を埋める人たち=12日、香港(共同)
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 香港政府が進める「逃亡犯条例」改正案に対する反対運動が激化している。条例改正案はどういったもので、なぜ反対の声が広がっているのか。(三塚聖平)

 Q 「逃亡犯条例」改正案とは

 A 香港が犯罪人引き渡し協定を締結していない国・地域の要請に基づいて、容疑者引き渡しを可能とするものだ。香港政府が4月に立法会(議会)に提出した。現在、香港は米国など20カ国と犯罪人引き渡し協定を結んでいるが、中国本土やマカオ、台湾との間にはない。香港紙、星島日報(電子版)によると中国は55カ国と犯罪人引き渡し条約を調印していて、中国の特別行政区である香港とは結んでいない。香港政府トップの林鄭月娥(りんてい・げっか)行政長官は「法の抜け穴をふさぐため」必要な措置だと強調している。

 Q なぜ条例改正の動きが出たのか

 A 昨年2月、香港人の男が台湾で恋人を殺害し、逮捕される前に香港に戻るという事件が起きた。香港政府は、犯罪人引き渡し協定がない台湾への身柄移送ができないことを理由に、このような事態を解消するため条例改正が必要だと主張している。

 Q 反対運動が起きているのはなぜか

 A 香港は1997年の中国返還後も「一国二制度」で高度な自治が50年間認められているのに、条例改正により同制度が事実上崩壊すると反対派は懸念している。香港政府は引き渡し対象となる犯罪を限定するなどしているものの、実質的に香港市民も中国当局の取り締まり対象になる恐れがあるためだ。香港の根幹をなす「一国二制度」が揺らぐことで、世界の経済・金融センターとしての地位低下も心配されている。

 Q 具体的に想定されるケースは

 A 香港で活動する活動家など中国政府に批判的な人物が、容疑を作り上げられて中国本土へ引き渡されるといった懸念を反対派は挙げる。香港を訪れた外国人ビジネスマンや観光客も、引き渡し対象になる可能性が指摘されている。

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