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自動車革命 ぶつかる仏伊のプライドと国益 三井美奈

 しかし、欧州連合(EU)各国は国内の雇用に敏感だ。折しも、「自国第一」のポピュリズム(大衆迎合主義)旋風が吹き荒れる。欧州市場は頭打ちなのに、政治家は数百人の雇用削減でも大騒ぎする。まして自動車産業は、ものづくりへの国民のプライドがかかるから、厄介だ。

 フランスでは5月末、同国に進出する米ゼネラル・エレクトリック(GE)が千人以上の雇用削減を発表した。2カ月前には、米自動車フォードの工場閉鎖が決まり、外国企業への不信が高まる。マクロン政権はFCAとルノーの統合案で、きちんと足かせをはめるよう迫られた。

 仏政府はFCAに「まだ扉は開かれている」と呼びかけ、本音は未練たっぷりだ。ルノーの「切り札」は日産と育んだEV技術。FCAは目下、EUの排ガス規制への対応に苦心し、提携先探しを急いでいる。

 FCA、ルノーの両社とも単独では生き残れない。統合案の決裂は、業界再編の波のほんの一幕にすぎない。(パリ支局長)

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