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香港デモ「100万人」 容疑者引き渡し条例案へ反発拡大

 「逃亡犯条例」改正案に反対し、香港中心部をデモ行進する大勢の市民ら=9日(共同)
 「逃亡犯条例」改正案に反対し、香港中心部をデモ行進する大勢の市民ら=9日(共同)

 【北京=西見由章】香港政府は10日未明、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対するデモ隊の一部を強制的に排除した。9日のデモには主催者発表で103万人(警察発表は24万人)が参加し、1997年の中国への返還以降で最大規模のデモとなった。香港では高度な自治を認める「一国二制度」の形骸化につながるとして幅広い社会層に反発が広がっており、条例改正を進めたい中国の習近平指導部も難しい対応を迫られそうだ。

 デモは民主派団体「民間人権陣線」が主催。終了後には立法会(議会)に突入しようとした一部の参加者と警官隊が衝突、警官隊は催涙スプレーや警棒を使ってデモ隊を抑えこんだ。

 条例改正案は香港が中国などの要請に基づき、刑事事件などの容疑者拘束やその身柄を中国への引き渡しを可能とする内容。反対運動が拡大しているのは、条例改正によって、中国の国内法が実質的に適用され、香港の一般市民も中国の治安当局の取り締まり対象になる恐れがあるためだ。

 香港の経済界は、自治の後退によって世界の経済・金融センターとして香港のの地位が低下することを懸念。米中貿易摩擦が激化する中、中国と同化が進むことによって香港も対中報復措置の標的となることを警戒している。

 香港の法曹界では、中国の不透明な司法制度への拒絶感が根強い。通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)幹部を逮捕した報復として中国当局がカナダ人2人を拘束したことも不信に拍車をかけている。

 7月までの条例改正案可決を目指す香港政府トップの林鄭月娥(りんていげつが)行政長官は10日の記者会見で、改正案は撤回しない方針を改めて表明。中国外務省の耿爽報道官も同日、中国政府が条例改正を支持する立場を重ねて示した。共産党系の環球時報は、香港市民73万人が条例改正への支持を署名したとして「反対派が西側と結託しても香港の大局は動かせない」と主張した。

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