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米国で「中絶禁止法」続々 大統領選焦点に トランプ氏は対応に苦慮

5月19日、米アラバマ州の州都モントゴメリーで、人工妊娠中絶をほぼ全面的に禁止する州法を可決した州議会の建物に向かって抗議のプラカードを掲げる市民ら(AP)
5月19日、米アラバマ州の州都モントゴメリーで、人工妊娠中絶をほぼ全面的に禁止する州法を可決した州議会の建物に向かって抗議のプラカードを掲げる市民ら(AP)

 【ニューヨーク=上塚真由】米南部アラバマ州で性犯罪被害者にも人工妊娠中絶を認めない厳格な禁止法が成立し、米国で人工中絶をめぐる議論が再燃している。2020年の大統領選民主党指名争いの候補者らは猛反発。一部保守派からも極端な法律には異論が上がっており、トランプ大統領は中絶反対の立場ながら慎重な対応を見せている。

 5月15日にアラバマ州で成立した州法は、人工妊娠中絶をほぼ全面的に禁止する内容。性犯罪被害に遭った女性にも認めず、合法的な中絶を母体に生命の危険がある場合などに限定している。違法中絶手術を行った医師には最長99年の禁錮刑を科すとしており、「全米で最も厳しい法律」(米メディア)と衝撃が走った。

 米国では1973年、連邦最高裁が人工妊娠中絶の禁止を「違憲」とする判決を出し、女性が自ら選択する権利を認めている。

 人権団体などは、アラバマ州の州法が違憲だとして提訴。州法支持者らはこの提訴を見越しており、法廷闘争で1973年の最高裁判決を覆そうと狙っている。トランプ氏の大統領就任後、新たに2人の最高裁判事が任命され、最高裁の判事構成は保守派優勢となっている。州法支持者らは「中絶禁止」の司法判断が出ることに期待している。

 米メディアによると、他にもミシシッピ、オハイオ、ケンタッキー、ジョージア、ルイジアナの各州議会で、胎児の心拍が確認できるとされる妊娠6週間以降の中絶を禁じる州法が可決された。今年に入り中絶の禁止・規制法が成立した州は南部と中西部の計9州に上っている。

 強硬保守層が主導するこの動きを、大統領選民主党指名争いの候補者らは相次いで非難している。女性のカマラ・ハリス上院議員は「全国の女性たちへの直接的な攻撃だ」との声明を発表。バーニー・サンダース上院議員は、中絶容認派の最高裁判事を任命するという公約を掲げ、大統領選の争点に位置づけている。

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