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米フェデックス、中国で“炎上” ファーウェイ書類を無断転送「米当局の手先」

 【北京=西見由章】米中貿易摩擦がエスカレートする中、中国国内で事業を展開する米企業への風当たりが強まっている。中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は、米物流大手フェデックスが重要書類を勝手に米国へ転送したと非難し、中国国内のネットユーザーらが反発。中国政府との関係を理由に華為を市場から締め出している米当局自身が「米企業を手先にしている」と“意趣返し”の批判を展開した。

 ロイター通信が華為側の情報として報じたところでは、東京から中国の華為あてに送られた2件の書類が、米テネシー州のフェデックス本社に無断で転送されていた。またベトナムから香港とシンガポールの同社オフィスに送られた別の2件の書類も米国に転送されそうになった。

 フェデックスは声明で「単純な誤送だ」と謝罪したが、華為は同社との契約見直しを示唆。共産党機関紙、人民日報系の環球時報は「米国の情報機関が指示したと疑わざるを得ない」との専門家の談話を掲載し、ネット上でも「アジアで事業をさせるな」などと反発が広がっている。

 中国外務省の陸慷(りく・こう)報道官は29日、「フェデックスはきっちりと釈明する必要がある」と述べた。

 中国の習近平指導部は、これまで慎重に抑制してきた反米機運を容認し始めている。米中貿易戦争の激化の原因はすべて米国側にあると宣伝して国内の批判をかわし、愛国心を高揚させて求心力を高める構えだ。

 米自動車企業が中国で軒並み苦戦する原因の一つに、貿易摩擦が消費者心理に与えている影響を指摘する声もある。米自動車大手フォード・モーターは今年1~3月の中国市場での販売台数が前年同期比5割減となった。北京の外資系企業のエコノミストは、中国当局の“反米・愛国キャンペーン”が結果的に米産品の購買を控える動きにつながり、米企業への圧力となる可能性を指摘した。

 米国系企業でつくる中国米国商会が今月公表した調査結果によると、米中貿易摩擦を背景に中国当局から報復措置を受けたと回答した会員企業は46・9%に上っている。

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