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【日米首脳会談 私はこうみる】「米中対立、日本に難題」 笹川平和財団米国研究員・トバイアス・ハリス氏

笹川平和財団研究員の日本アナリスト、トバイアス・ハリス氏
笹川平和財団研究員の日本アナリスト、トバイアス・ハリス氏

 トランプ米大統領の今回の訪日では、貿易問題に関して多くの進展があると見込んでいない。米国は日本との貿易交渉で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)などで日本が認めた市場開放水準を求める一方、代わりに米国側も何かを譲歩するという姿勢をまだ示していないためだ。

 両国政府は(貿易交渉のような)困難な問題を争点にせず、良好な米日関係のムードを前面に出す形を整えるのだろう。

 一方、米国が中国との対決路線に一段と傾いていることは、日本の立場を難しくするかもしれない。ルールに基づく貿易を重視する日本として(知的財産侵害などで)中国に是正を迫るトランプ政権を評価するにしても、対立が行き過ぎるのは望ましくない。安倍晋三首相は少なくとも中国との安定した関係を望んでいる。経済面で日本がともに関係が深い米国と中国の間で、バランスをとることが少し困難になる。

 また、米中が対立激化により2つの経済ブロックを築く方向に進むとすれば、日本企業にリスクだ。サプライチェーン(部品の調達・供給網)をどう適切に管理していくのかといった問題が生じるかもしれない。

 現状では米中が歩み寄る兆しは見いだせない。6月下旬の日本での20カ国・地域(G20)首脳会議までに米中貿易摩擦が改善されていなければ、世界貿易機関(WTO)改革をはじめ、G20の場で日本が主導したい国際秩序の推進機運が、貿易摩擦によってかすんでしまう恐れがある。日本にとって難題だ。(聞き手 塩原永久)

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