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イタリア・ポピュリズム連立2党  支持率逆転で確執

イタリア北部ミラノで開かれた右派集会で支持者に応えるサルビーニ副首相=18日(AP)
イタリア北部ミラノで開かれた右派集会で支持者に応えるサルビーニ副首相=18日(AP)

 イタリアでは26日に投開票される欧州議会選を前に、同国のポピュリズム(大衆迎合主義)政権の連立2党が対立を深めている。第2与党の右派「同盟」が、第1与党の左派「五つ星運動」に対し支持率で大きくリードしていることが背景にある。選挙結果は、6月に発足1年を迎える政権の行方を左右しそうだ。

 同盟党首のサルビーニ、五つ星を率いるディマイオの両副首相は、もはや意見の相違を隠そうとしない。

 サルビーニ氏は20日、テレビで「中国に民主主義はない。重要情報は渡さない」と述べ、トランプ米政権にならって中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」の製品排除を支持した。五つ星が対中接近に熱心なのを意識した発言だ。

 財政でも「舌戦」になった。今月初め、欧州連合(EU)欧州委がイタリアの債務拡大の見通しを示した際、サルビーニ氏が「失業対策のためなら、EUの赤字上限は守らなくてもよい」と言い放つと、ディマイオ氏は「無責任な発言だ」と批判した。同盟でサルビーニ氏に近い運輸次官の収賄疑惑が浮上すると、ディマイオ氏は辞任を求め、政権内の緊張が高まった。

 今月の支持率調査では、同盟は約30%で、五つ星は約23%。昨年3月の総選挙での得票率は、五つ星が33%、同盟が17%だったので、両党の人気は逆転した。サルビーニ氏が移民救助船の接岸締め出しで人気を高めたためだ。

 伊紙ジョルナーレのフランチェスコ・クラメル記者は「欧州議会選で同盟が優位に立てば、減税などの公約を政権内でごり押しし、五つ星との対立が一層深まるだろう」と指摘。「サルビーニ氏が右派政権の樹立設立をめざして政権を離脱し、総選挙になる可能性もある」(コリエレ・デラ・セラ紙のルチアノ・フォンタナ編集主幹)との見方も広がる。サルビーニ氏は今週、メディアのインタビューで「選挙後も連立は不変」と繰り返し、連立離脱の観測打ち消しに懸命になっている。

(イタリア北部ミラノ 三井美奈)

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