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欧州議会選、独メルケル政権に影響も くすぶる早期退陣論

 【ベルリン=宮下日出男】23日に始まる欧州連合(EU)欧州議会選はドイツのメルケル政権の行方に影響する可能性がある。メルケル首相は昨年、2021年の政界引退を表明して求心力回復を図ったが、連立政権を担う左右二大政党の支持は低迷続き。早期退陣論がくすぶる中、欧州議会選は秋の国内地方選挙を含め、政権の命運を握る試練の緒戦となる。

 公共放送ARDの最新の世論調査では、保守系与党のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)に対するドイツ国内からの支持率が28%と、史上最低水準から抜け出せていない。

 CDUは、EU懐疑派で国内最大野党「ドイツのための選択肢」(AfD)への対抗を目指すが、支持低迷が足かせとなっている。

 「メルケル氏は(任期満了の)21年まで首相」。クランプカレンバウアーCDU党首は最近、こんな言葉を繰り返し、早期退陣の否定に躍起だ。だが、欧州議会選でも苦戦が予想される中、CDUが選挙後の幹部会の開催を決めると、メルケル氏の処遇が議論されると臆測が飛び交った。

 早期退陣の見方に輪をかけるのは連立相手の中道左派、社会民主党の深刻な低迷だ。支持率は18%に下落し、2位から転落した。

 党内で連立継続に懐疑的な意見が強く、党執行部はまとめきれない。クランプカレンバウアー氏も同党との協力が「常に容易というわけではない」と認める。

 ドイツで26日に北部ブレーメン州の議会選が行われる。同日の欧州議会選とともに社民党が牙城とする同州で惨敗すれば、政権から離脱するとの見方も浮上。

 9~10月にはAfD支持が強い東部3州の州議会選があり、連立2党が成果を出せなければ、一段の遠心力が政権に働き、継続は困難になる恐れもある。

 そうした中で根強いのが、メルケル氏のEUへの「くら替え」説だ。

 メルケル氏が最近、独メディアで「欧州の運命を気にかけるとの責任感は強まっている」と述べると、11月末に退任するEUのトゥスク大統領の後任に就く可能性などが報じられた。

 メルケル氏は直後にEUで役職を得るとの見方を強く否定した。

 ただ、EUの将来が不安視され、欧州議会選後にEUの次期体制の議論を控える中、「メルケル氏がそのまま立ち去るとは考えられない」(ユンケル欧州委員長)との声も出ている。

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